採血はどうして失敗するの?理由はある?下手くそだから?

検査
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

採血を失敗された経験ってかなり多くの人があると思うんだ。

以前患者さんに

「先月行った病院では3回も刺されちゃったけど、今日は1回で済んでよかったわ」

って言われたんだよね。

「あなた上手ね」なんて言われてちょっと上機嫌になったんだよね(笑

でも実は僕も採血を失敗しちゃった経験はあるんだ…。

【なぜ採血は失敗してしまうのか?】

これは採血をする人の技術がやっぱり重要な部分なんだけど、、

実はそれが理由じゃないこともあるんだ。

採血は痛い検査だからできればみんな1回で終わって欲しいと思うよね。

今日は採血が失敗をしてしまう理由やちょっとした対策なんかも含めて話していくね。

採血のやり方

まず採血のやり方を簡単に説明するね。

1.名前を確認する
2.採血菅の間違いがないかを確認
3.ゴムなどで腕を圧迫して血流を止めて採血する血管を拡張させて採血できる血管を探す
4.消毒して採血
5.止血

こういう流れでやっているよ。

●豆知識

・昔は採血の時に腕を叩いたりして血管を探していたけど、今は血液成分が壊れる可能性があるからやってない病院がほとんど

・採血菅が複数ある理由は検査項目によって採血菅が違うから

・アルコールの消毒で肌がかぶれたりしてしまう人は病院によってはアルコールじゃない消毒がある施設もある

採血で重要なのは血管を探すところ

採血ってどこから採ると思う?

もちろん『血管』だよね。

この血管には大きく分けて『動脈』と『静脈』の2種類があるんだ。

基本的に通常の検査で使う血液は静脈から採ることになっているよ。

でもね・・・

実はこの静脈が曲者なんだよね。

動脈の場合は人によって血管のある場所に違いはほとんどないんだ。

だけど静脈は人によって太さも違うし場所も違うことが多いんだ。

よく「血管が浮き出ている腕が好き」とか言うけど、ああやって見えている人は太いのがわかるよね。

でも逆に女の人はすごく細くて全く見えない人もいるよね。

こうやって考えると違いがあるのがわかるね。

ということは…

人によって採血のしやすさが違うってことなんだ。

だいたいみんな採血というと肘の真ん中あたりの静脈から採ると思うんだ。

人によっては親指側だったり、小指側だったりするね。

でもそこに血管がない人がいてその時は腕の後側から採ったり、手の甲から採血したりするんだ。

どうして採血を失敗するの?

でっ、ここからが今日の本題になるよ。

採血を失敗する理由

それはさっきもちょっと話したように

『人によって血管が違う』

これが大きな理由になるんだ。

血管の太さって数mmしかなくて、採血はそこに針を刺して血液を採取するよ。

もし針を刺した場所に血管がなければ、血液は出てこなくて採血は失敗してしまうんだ。

実は僕は臨床検査技師になる前って、、

採血ってどこでもいいから腕に針を刺せば血液が出てくる

こういうものだと思っていたんだよね。

それが違くてびっくりしたんだ。

基本的にはこの血管に針が入らないっていうのが一番の理由だけど、この他にも理由があるんだ。

採血が失敗するいろいろな原因

さっき血管に針が入れば採血することが出来るって話をしたよね

だけど血管に針が入った場合でも、その時の体調によっても採血が失敗することもあるというのを知っていて欲しいんだ。

例えば水分をほとんど飲んでいなくて軽い脱水状態の時は血管はいつもよりも拡張しないから採血は難しくなるんだ。

血液って水分だから、体から水分がなくなるということは血液量が減るからなんだ。

あとは血圧がものすごく低いと同じ理由で血管が見つからないんだ。

こういった時って血管を探すことが難しくて血管に針が入らずに失敗してしまう。

だけどこれは後でも話すんだけど僕たちがちゃんと血管を探すことが出来れば解決する話だよね。

でも実は血管に針が入っても血液が採れないときがあるんだ。

採血って採血管(スピッツ)を刺すと勢いよく血が出てくるよね。

この時に血液量が減ってしまっていたりすると、スピッツが吸い出す力に血管が負けてしまって血管が潰れて血液が出なくなることがあるんだ。

採血が終わればまた元通りの血管になるんだけど、これも採血失敗する原因の1つなんだ。

いつもは採れているのに採れなかったって時はもしかしたらそういう理由もあるかもしれないんだ。

刺す前に成功か失敗かは決まっている!

採血が失敗してしまう理由は血管によるものという話だったね。

とは言っても、やっぱり採血する人の技術的な部分が大きいんだ。

ただこれって採血をする時の刺し方というわけじゃないよ。

何が違うのかというと。

採血ができる血管を探せるかどうか。

例えばそこにあるコップがあってジュースを入れてっていったらできるよね。

だけど目をつぶった状態でどこかにコップがあるからジュースを注いでって言ったらできる?

これって絶対にできないよね。

実はこれと全く一緒で、採血が失敗する時っていうのは血管選びが失敗している時。

上で話したように採血中に血管が潰れて途中で採血が失敗してしまうこともまれにあるけど、、

「これだ!」っていう血管がある時はほとんど失敗することはないんだ。

さっきのジュースの話と一緒だね。

そこにあるとわかっていれば簡単だけど、あるかどうかがわからなければすごく難しいよね。

採血する人が迷っている時は「いつもここらへんですよー」って言ってくれるとすごく助かるよ。

まとめ

採血が失敗する理由ってこんな理由があるってことをわかってくれたかな?

今回の内容をまとめておくね。

・採血は静脈に針が入らないと出来ない

・静脈は人によって違う

・血管に入っても失敗することがある

・一番重要なのは血管を探すこと

・いつも採血している場所は探す手掛かりになる

こういった内容だっだよ。

これは「だから失敗しても許してね」というのではないんだ。

採血って痛いし、1回で終わらせて欲しいと思うよね。

だけど分かって欲しいことがあって採血をする人たちは

「絶対に1回で採血を終わらせてやる」

って気持ちでみんな採血をしてるんだ。

僕たちは臨床検査技師になる前の学生の時に学生同士で腕を貸しあって採血の練習をしたり就職してから同僚を相手に練習をしたりして、採血やられる痛さも知っているんだ。

だからこそ「1回で終わらせる」そう思ってるんだ。

でもそれでもやっぱり失敗する時はある・・・

僕も失敗してしまう時はある。

採血はとても痛いから決して許されることではないけど、そんな時に快くもう一度採らせてもらえるととても心が楽になるんだ。

僕の言葉を聞いて、もし今度採血を失敗された時に「こんなときもあるか、しょうがない」って思ってもらえればとても嬉しいな。

お姉さん
お姉さん

採血って痛くなくなればいいのにね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

そうだよね。でも痛みって本当に重要な働きだからそれがなくなっちゃうのも大変だよね。

お姉さん
お姉さん

そういえば、たまに全く採血が痛くないときがあるんだけどあれはどうして?

採血には痛い時と痛くない時があると思うんだ。

その理由についてここで話してるよ。

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