こんにちは^^
臨床検査技師のしょうです!
今回は房室ブロックの中の
2度房室ブロックについて
話をしていきますね。
それの2つの名前はわかる?
2度房室ブロックは2つの種類が
ありますよね。
それをしっかり見分けることが
とても重要になってきます。
見分け方やどうしてそれが重要なのか
今回はそういうことを話していきますね。
2つの房室ブロックの違い
2つの房室ブロックの名前はわかりますか?
ぴぃすけはわからなかったけど、
読んでくれているあなたは大丈夫ですよね。
そうですね。
『Wenckebach型』と『MobitzⅡ型』
の2つになりますよね。
ちなみに日本語で書くと、
ウェンケバッハ型とモービッツⅡ型ですね。
2つの名前がわかったところで、
その2つの房室ブロックの違いを
詳しく見ていきましょう!
ウェンケバッハ型
まずはウェンケバッハ型からですね。
この型はモービッツⅠ型とも
言ったりするのでどちらでも
覚えておいてくださいね。
このウェンケバッハ型の波形は
こんな感じなりますね。
じゃあPQ間隔は?
だとは思うのですが、
実はよーく見てみるともう少し
違う部分がありますよね。
それがここですね。
PQ間隔が延長しているのですが、
一拍ごとに徐々に長くなって、
QRSがなくなったところで
元に戻っていますよね。
これがウェンケバッハ型の
特徴になります。
◆ウェンケバッハ型の波形
・PQ間隔が徐々に延長していく
・PQが伸びたところでQRSが脱落する
モービッツⅡ型
そうしたら次はモービッツⅡ型について
話をしていきますね。
じゃあこちらも波形を見てみましょうかね。
そうしたらウェンケバッハとの違いは?
あっ!PQが一定だ!
そうですよね。
ウェンケバッハとモービッツの違いは
QRS波が脱落するまでに、
『PQが伸びていくかどうか』
ですね。
◆モービッツⅡ型の波形
・PQ間隔は一定
・QRSが急に脱落する
危険なのはどっち?
これでおそらく心電図は
読める様になるかなと思います。
でも心電図は読むことが
目的じゃないですよね。
読んでそれがどんなものかを
知ることがすごく重要ですよね。
なのでこれを考えてみましょう。
「2度房室ブロックは
どっちが危険でしょうか?」
おそらくあなたもこういう感じに
思ったんじゃないですかね。
「急にQRSがなくなるから
なんとなく危険そう」
これ確かにそうなんですよね。
ということでその理由を
考えていきますね。
まずQRSってなんなのかという
部分のおさらいですが、
QRS波って何を表していましたか?
正確には興奮になりますが、
『QRS=心室が動いている』
という感じでいいかなと思います。
2度の房室ブロックの違いは
徐々にPQが長くなってQRSが脱落するか
急にQRSが脱落するか
ということでしたよね。
徐々に長くなって脱落するというのは
こんな感じですよね。
房「心室君って遅れてくるんだよなー」
室「ごめんねー、遅刻しちゃった。」
房「遅いよー!この前は10分だったけど今回は30分だよ!」
室「次はちゃんと来るから!ごめんね。」
次の遊びの日・・・
房「遅いなー…まさか。」スマホぱかっ
(心房君ごめんね。今日はいけないや)
房「・・・怒」
プルルルル
室「もしもし…」
房「次遅れたら怒るからね!!!!」
ガチャ!
また次の遊びの日
房「2分遅れているけど・・・」
室「ごめん!ちょっと遅れちゃった!」
房「まぁ反省ていているみたいだからこのくらいならいいか」
という感じの繰り返しなので、
1回こなかったら反省するので
お互いまだ仲良く遊んでいますよね。
だけど急ってことは・・・
房「今日は来るのかな…。」
プルルルル…
室「今日いけない!」
ガチャ!
房「あいつはなんなんだ!!!
最近3回に1回はこないじゃないか!
もう知らん!!!」
という感じで
すごく仲が悪くなってしまいますね。
ウェンケバッハは反省があるのですが、
徐々に忘れてたまーにこなくなる。
だけどモービッツ型は反省しないので、
そのうち頻繁にこなくなります。
そしてこの3回に1回こない状態になると
こんなものになってきます。
高度房室ブロックについて
それが高度房室ブロックというものです。
2度の房室ブロックには
心房の刺激の回数(P波)と
心室の興奮の回数(QRS波)が
比率がいくつに
なっているかっということが
重要になります。
ちなみにこれを
『房室伝導比』
と言っています。
この房室伝導比が
3:1以下(P波3回でQRS波1回)で
高度房室ブロックという状態になります。
この状態になってくると、
全身に血液を送ることができなくなり
まず一番血液を使う
脳に血液が足りなくなり、
『脳虚血』になる可能性が
高くなります。
ウェンケバッハ型は正常な人にも
見られる心電図の異常で、
高度房室ブロックには
ほとんど移行していきません。
だけどモービッツ型の場合には
高度房室ブロックに移行する
可能性があるので
モービッツ型の方が危険度が
はるかに高いと言われているんです。
まとめ
こんな感じで今回は
2度房室ブロックの話をしてきました。
今回の話をまとめておきますね。
・2度房室ブロックにはウェンケバッハ型とモービッツⅡ型の2つの種類がある
・ウェンケバッハ型はPQ間隔が徐々に延長してからQRSが脱落する
・モービッツⅡ型はPQ間隔は一定で急にQRSが脱落する
・危険度が高いのはモービッツⅡ型
・理由は高度房室ブロックに移行してしまう可能性があるから
・高度房室ブロックとは房室伝導比が3:1以下の2度房室ブロックのことをいう
ということでしたね。
2度房室ブロックと言っても
それがウェンケバッハかモービッツかで
対応がかなり変わってくると思います。
しっかり今回のことを覚えて
心電図をよんでいってくださいね。
そういえばぴぃすけこの前貸したノートは?
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