
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
血液検査の結果を見ていると、「CK」という項目を見ることがあるよね。
さらに病院によっては、「CK-MB」というよく似た名前の検査をすることもあるんだ。

CKとCK-MBって同じ検査じゃないの?

似ているけど少し違うんだよ。CK-MBはCKの中にある種類の1つなんだ。
今回はそんな
- CKとは何なのか
- どうして高くなるのか
- CK-MBとは何が違うのか
これを順番に解説していくね。
血液検査のCKとは?

まずはCKそのものから見ていくね。
CKは「クレアチンキナーゼ」という酵素のことで、体の中でエネルギーを作るときに関わっているんだ。
CKは特に骨格筋に多く存在していて、ほかにも心筋や脳などに存在しているよ。

筋肉の中にあるものを、なんで血液検査で調べるの?

筋肉の細胞が傷つくと、中にあったCKが血液中へ出てくるからなんだよ。
健康な状態でも血液中には少量のCKがあるんだけど、筋肉などが傷つくと、より多くのCKが血液中へ出てくることがあるんだ。
だから血液中のCKを測ることで、筋肉が傷ついていないかを知る手がかりになるんだよ。
CKとCK-MBの基準値

次はCKとCK-MBの基準値について見ていくね。
血液検査では基準値と比べて高いか低いかを見るけど、CKは男女で基準値が違うことが多いんだ。
CKの基準値
CKの基準値の一例としては、
と設定している医療機関があるよ。

どうして男性と女性で違うの?

CKは筋肉に多く存在するから、筋肉量などの違いも数値に関係するんだよ。
ただしCKの基準値はすべての病院で同じというわけではなく、検査方法や施設によって少し違うことがあるよ。
CK-MBの基準値
CK-MBは少し注意が必要だよ。
というのもCK-MBには、酵素としての働きを測る方法と、CK-MBそのものの蛋白量を測る方法があるんだ。
このように測定方法によって、基準値だけではなく単位そのものが違う場合があるんだよ。
CKが高くなる原因

次はCKが高くなる原因について話をしていくね。
CKは筋肉に関わるから、基準値より高かったと聞くと「筋肉の病気なのかな?」と心配になるかもしれなね。
でもCKは病気だけで上がるわけではないんだ。
そんなCKが高くなってしまう理由をまとめていくよ。
運動や筋肉への負担でもCKは上がる
CKで特に覚えておいてほしいのが、激しい運動でも高くなることがあるということだね。
運動をすると筋肉には小さなダメージが加わるよね。
その影響で筋肉の中にあるCKが血液へ出て、採血結果が高くなることがあるんだ。

じゃあCKが高かったからといって、すぐに病気だとは言えないんだね。

そういうことだね。CKは数値だけじゃなくて、その前後の状況も一緒に見ることが大切なんだ。
病気によってCKが高くなる場合
もちろん筋肉そのものに障害が起きる病気でもCKは上昇するよ。
代表的なものとして、
- 横紋筋融解症
- 筋炎などの筋肉の病気
- 大きなけがによる筋肉の損傷
などがあるんだ。
特に筋肉が大きく傷ついた場合には、CKが大きく上昇することもあるよ。
CKにはCK-MM・CK-MB・CK-BBがある

ここからがCK-MBを理解するために大切なところだよ。
実はCKは全部が同じものではなく、大きく分けてCK-MM、CK-MB、CK-BBという種類があるんだ。
こうしたCKの種類を「CKアイソザイム」と呼んでいるよ。

同じCKでも、体のどこに多いかが違うってこと?

その通りだよ。だからどの種類が増えているかを調べると、CKがどこから出ているのかを考える手がかりになるんだ。
通常の「CK」という検査では、こうしたCKをまとめて測っているんだ。
そのためCK全体が高いだけでは、どこの組織からCKが出てきたのかまでは分からないんだよ。
CKとCK-MBの違い

そうしたら今回のメインの話になる、CKとCK-MBの違いを整理していくね。
簡単にいうと、CKはCK全体を調べる検査で、CK-MBはその中のMB型に注目した検査なんだ。
CKは骨格筋に多いから、激しい運動や筋肉の病気、けがなどでも上昇することがあるよね。
それに対してCK-MBは心筋に多く含まれているため、心筋が傷ついていないかを調べる手がかりとして使われてきたんだ。

じゃあCK-MBが高かったら、心臓に問題があるってこと?

心筋障害を考える手がかりにはなるけど、「CK-MBが高い=心筋梗塞」と決めることはできないよ。
ここはとても大切なんだ。
CK-MBは心筋に多いものではあるけど、心臓にしか存在しないわけではないんだよ。
さらに心筋炎など心筋梗塞以外の心臓の障害や、そのほかの状態でも上昇することがあるんだ。
ちなみにCK-MMは骨格筋に多いから、その由来の病気である
- 多発性筋炎などの筋疾患
- 横紋筋融解症
- 筋ジストロフィーなどの遺伝性筋疾患
こういったものの診断の手掛かりになるよ。
心筋梗塞を調べるならCK-MB?現在はトロポニンが中心

CK-MBが心筋に多いと聞くと、「じゃあ心筋梗塞を調べる検査はCK-MBなの?」と思うよね。
確かにCK-MBは、以前から心筋梗塞などによる心筋のダメージを調べるために使われてきた検査なんだ。
実際に検査をしている病院も多いよ。
でも現在は、それだけじゃなくて心筋梗塞が疑われるときの血液検査では心筋トロポニンという項目が中心になっているよ。

CK-MBよりトロポニンの方を見るの?

そうだね。現在は心筋のダメージを調べる検査として、トロポニンの方が中心になっているんだ。
心筋トロポニンは、CK-MBよりも心筋のダメージを検出するための感度や特異度が高く、現在の心筋梗塞の診断では重要な血液検査になっているんだよ。
だから「心臓の血液検査=CK-MBだけを見る」というわけではないんだ。
ただしCK-MBが完全に使われなくなったという意味ではなく、検査の目的や医療機関の状況などによって測定されることはあるよ。
つまり、CK-MBは心筋に関連するCKを見る検査だけど、現在の心筋梗塞の評価ではトロポニンが中心と覚えておくと分かりやすいね。
CKやCK-MBが高かったらどう考えればいい?

最後に、実際の血液検査でCKやCK-MBが高かった場合の考え方をまとめていくね。
一番大切なのは、数値だけを見て病気を決めないことだよ。
CKは筋肉量や運動量などの影響を受けるし、検査施設や測定方法によって基準値が違うこともあるんだ。
そのため結果を判断するときには、
- どのくらい数値が高いのか
- 採血前に激しい運動をしていないか
- 筋肉痛や筋力低下などの症状がないか
- 胸痛など心臓に関係する症状がないか
- ほかの血液検査に異常がないか
- 必要に応じて心電図などに異常がないか
こうした情報を合わせて見ていくことが大切なんだよ。

血液検査の数字1つだけでは分からないんだね。

そうだね。これはどの検査もそうだけど、1つの数字だけではなく、いろいろな情報を組み合わせて考えることが大切なんだよ。
まとめ

今回は血液検査のCKとCK-MBの違いについてまとめてきたよ。
・CKはクレアチンキナーゼという酵素で、特に骨格筋に多く存在する
・筋肉などの細胞が傷つくとCKが血液中へ出て高くなることがある
・CKは激しい運動などでも上昇することがある
・CKにはCK-MM、CK-MB、CK-BBという種類がある
・CK-MBはCKの中でも心筋に多いタイプ
・CK-MBが高いだけで心筋梗塞とは判断できない
・現在の心筋梗塞の血液検査では心筋トロポニンが中心
CKとCK-MBは名前が似ているけど、CK-MBはCKという大きなくくりの中にある種類の1つなんだ。
CKは主に筋肉のダメージを考える手がかりになり、CK-MBはその中でも心筋のダメージを考えるときの手がかりになるという違いがあるよ。
ただし、どちらも数値だけを見て病気を判断する検査ではないということは覚えておいてね。
特に心筋梗塞が疑われる場合には、現在は心筋トロポニンや心電図、症状などを組み合わせて評価していくよ。
血液検査でCKやCK-MBが高かったときは、「高いからこの病気」と考えるのではなく、どうして高くなっているのかを他の検査や症状と一緒に見ていくことが大切だよ。


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