【尿検査】尿蛋白がプラスになる原因は?タンパクって危険なの?

検査
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

尿検査って健康診断とかでよく行われてる検査だよね。

今日はその尿検査の中の項目の1つのタンパクについて解説をしていくよ。

  • 尿蛋白(+)と返ってきたけどこれって大丈夫なの?
  • 尿蛋白(±)プラスマイナスってなに?

こういった疑問を含めて

  • 尿蛋白って何?
  • 何の病気が疑われる
  • プラスでも病気じゃない場合とは?

この内容を解説していくよ。

尿蛋白とは?

最初は尿蛋白って何?って話をしていくね。

尿には基本的に蛋白ってものは、かなり少量しか出てこないものになるよ。

というのも、腎臓という臓器で尿の元となるものが、しっかり濾過して必要なものを再吸収しているからだよ。

タンパクは体に必要なものだから、ほとんど再吸収されてしまうってことだね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

ちなみにどのくらい再吸収されるか知ってる?

お姉さん
お姉さん

半分くらい?

実は90%以上が再吸収されて、残りが排出されているんだ。

人間の体ってすごいよね。

尿として排出されるのは本当に必要ないものだけなんだ。

ちなみにこの尿の元となるものを原尿というんだ。

この原尿は、1日だいたい150Lくらいは作られるんだよ。

一般的に体から排出される尿の量は1.5Lくらいといわれているから、腎臓でどれだけしっかり再吸収されているかがわかるね。

だけどそんな中から尿中にタンパクが出てしまう。

こう考えると

思っちゃうよね。

だけど理由としては病気のこともあるけど、そうじゃないこともあるんだ。

ここから先は、その部分もしっかり解説していくね。

尿蛋白の結果の見方

次は尿蛋白の結果の見方を話していくね!

上でも話しているように、尿にはほとんどタンパクは出ないんだ。

だから基準値はマイナスになっているよ。

出ていないのが基準ってことだね。

ただ一度検査をして(1+)という検査結果が出たとしても、再検査をすると陰性になることが多いんだ。

この理由としては

というものになるんだけど、これはまた後で詳しく話していくね。

こういったことがあるからプラスになったから病気とはならないよ。

これだけで判断するのではなくて、再検査や精密検査を行う必要があるんだ。

健康診断で尿蛋白はあくまでも目安ってことだね。

尿蛋白と病気の関係

じゃあ実際病気としてはどんなものが考えられるのかという部分を話していくよ。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

尿蛋白が陽性になる病気として考えられるものは、なんだと思う?

お姉さん
お姉さん

う~ん…よく分かんない。

最初に話したと思うけど、尿というのは基本的に腎臓で濾過、再吸収されるということがあるよね。

だからこの濾過・再吸収がうまくいかない時に尿蛋白が出ることが多いんだ。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

お姉さん、これで分かる?

お姉さん
お姉さん

じゃあ腎臓の病気ってこと?

そういうことだね。

尿に蛋白が出るということは、腎臓の病気で濾過や再吸収がうまくいっていないということになるんだ。

尿タンパク検査が異常の時に考えれれる病気はこんな感じだよ。

  • 急性糸球体腎炎
  • 慢性腎炎
  • 腎硬化症
  • ネフローゼ症候群
  • 尿路感染症
  • 多発性骨髄腫
  • 膠原病
  • 痛風
  • 結石
お姉さん
お姉さん

なんかいっぱいあるね。

たくさんあるけど、やっぱり腎臓関係のものが多い感じだよね。

もちろんこれだけじゃないけど、こうやって尿蛋白がプラスの場合は腎臓関係かなとを考えるんだ。

その上で、他の精密検査に移っていくことが多いよ。

尿蛋白がプラスでも病気じゃない場合

次は尿蛋白がプラスでも病気ではない場合の話だね。

ここまで話してきたようにタンパクが出る時っていうのは

これがうまくいかない時だったよね。

だけどそうではなくて、何も病気がないのに蛋白がプラスになってしまうこともあるんだ。

この尿のことを上でも言っているけど

というよ。

腎臓の機能が悪いわけではなくて、その機能を超えてしまう蛋白が体から出ると尿中にも排出されるんだ。

この原因としてはこんなものがあるよ。

  • 生理前
  • ストレス
  • 精神的な興奮
  • 精神的ショック
  • 発熱(高熱)
  • 寒さ
  • 激しい運動
  • たんぱく質過剰摂取
  • 入浴後
  • 脱水
  • 体位によって出る尿蛋白
お姉さん
お姉さん

なんかなんでも出ちゃうって感じだね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

そうだね。だからタンパクがプラスだからと言って病気とは断定できないってことだね。

まとめ

蛋白と一言で言っても、いろいろなことがわかるんだね。

今日の話をまとめておくね!

・1日に尿は150Lほど作られるが、その90%以上は腎臓で再吸収される

・そのためタンパクは尿中にほどんど出ない。マイナスになる。

・尿蛋白がプラスの場合に考えられる病気は主に腎臓関係

・健康な人でも蛋白がプラスになる場合があり、それを生理的蛋白尿という

・生理的蛋白尿と病気の蛋白尿を判別するために他の検査や再検査を行う

臓器に異常があって、それが原因でタンパクが出ることもある。

でもそうではなくて生理的に蛋白が多く出てしまうこともある。

尿検査で蛋白がプラスになったら、なぜタンパクがプラスになったかを考えていかないといけないね。


尿試験紙法についてまとめたよ。

【まとめ】尿検査の試験紙でできる項目種類は?尿量や検査法は?
ここでは尿検査で一般的に行われている試験紙法について解説したよ。試験紙法で検査できる項目一覧と詳しい解説を見ることが出来るようにまとめてあるよ。

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