30代女性

定期的に聴力検査をしていた時期があります。
理由は、妊娠中に副鼻腔炎という病気になったのが原因で右耳に液が溜まって鼓膜を切開して取り出したことがあります。
出産後も右耳の調子があまり良くなく、しょっちゅう外耳炎になっていたため定期的に聴力検査もしていました。
ただこのころ「キーン」という高音の耳鳴りが不規則に聞こえていました。
それで、検査をする時耳鳴りか検査の音か分からなくてボタンを、しばらく押さない事がありました。
そうしたら検査をする人がびっくりして「全然聞こえませんか?」って聞いてきました。
それでようやく「さっきの音は検査の音だったんだ!」ってなりました。
何とか検査を終えたけど検査の音か耳鳴りか分からなかったのですが、この対策はありますか?

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日は聴力検査の音と耳鳴りの音の聞き分けが出来ない。
この対策について話をしていくね。
「キーン」っていう高い音がずっと聞こえるとき、「これって耳鳴り?それとも検査の音?」って迷う人は意外と多いんだ。
まずは聴力検査の流れから簡単におさらいしよう。
聴力検査のおさらい
聴力検査では「オージオメーター」という機械を使うんだ。
防音室や静かな部屋でヘッドフォンをつけて、音が聞こえたらボタンを押すという流れだよ。
検査では「ピー」「ポー」「キーン」などの音が、高音から低音までいろんな高さで出されるんだ。
そのとき、
- 音が少しでも聞こえたらすぐボタンを押す
- 聞こえている間は押し続けて、聞こえなくなったら離す
この2つのルールが大事なんだ。
検査の音はずっと鳴りっぱなしではなく、数秒だけ鳴らして止めるということを繰り返すんだよ。
だから「音が出て止まる」がはっきりしているのが特徴だね。
耳鳴りとの聞き分け方
耳鳴りと検査の音は似ているけど、実はいくつかの違いがあるんだ。
まず、耳鳴りは自分の耳の中で「キーン」「ジー」「ザー」みたいな音が外からの音なしに勝手に聞こえる状態。

そういえば耳鳴りってなんでなるの?幻聴?

実は幻聴とは違って、実際に耳や神経の働きに関係しているんだ。
耳鳴りは多くの場合、音の高さや種類がずっと一定なんだ。
検査の音は「高い音」「低い音」といろんな音の高さが出る。
もうひとつの違いは、検査の音は「鳴って止まる」が繰り返されるけど、耳鳴りは「ずっと続く」ことが多いということ。
だから聞き分けとしては、
- 音が断続的に鳴ったり止まったり→検査の音
- 一定の高さでずっと続く→耳鳴り
というふうに聞き分けるといいよ。
検査のときに気をつけたいこと
もし耳鳴りがある場合は、検査の前に必ずスタッフや医師に伝えておくことが大事なんだ。
耳鳴りがあると
「どこまでが検査の音で、どこからが耳鳴りか」
自分でも分かりにくくなってしまうよね。
だから伝えておくと、検査をする人が「耳鳴りの影響がある前提」で測定してくれる。
だから、それを加味して検査をしてくれるよ。
それに耳鳴りがある人は、通常の検査(250〜8000Hz)では異常が出ないこともあるんだ。
最近の研究では、耳鳴りの人の中には
高周波数(8000Hz以上)の音で聴力が低下している
「隠れ難聴(hidden hearing loss)」がある場合も報告されているよ。

そんなこともあるんだ。

だから、ただの耳鳴りと考えないで、ちゃんと伝えることが大切だよ。
だから、耳鳴りがあるときは
- いつから続いているか
- 片耳か両耳か
- どんな音がするか(キーン・ジーなど)
- 日常生活に支障があるか(眠れない・集中できないなど)
- いつひどくなるか
こういった情報を伝えると、検査や診断がより正確になるよ。
まとめ
今日は耳鳴りと聴力検査の関係について話をしてきたよ。
・聴力検査では「オージオメーター」を使って、音の聞こえを確認する
・検査の音は「鳴る→止まる」を繰り返し、高音、低音など複数の音を使う
・耳鳴りは外から音が出ていないのに一定の音が続く状態
・検査の前に耳鳴りがあることを伝えると、より正確な測定ができる
・耳鳴りの人には高音域の隠れ難聴がある場合もある
耳鳴りと聴力検査の音は、似ていてちょっと分かりにくいよね。
でも先に検査をする人に伝えておくことで、しっかり検査が出来るよ。
聴力は自分では気づきにくいからこそ、「耳鳴りかな?」と思ったら、無理せず早めに相談してね。
検査を正しく受けるためにも、今の状態をしっかり伝えることが一番大切だよ。
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