
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
LDLとかHDLって『コレステロール』ってついているよね。
でも実は、LDLとHDLって、実はコレステロールそのものじゃないんだ。
この2つはコレステロールに関係する、ある役割を持った別の存在なんだよ。
今日はそんなLDLとHDLについて、話をしていくね。
実は脂質+たんぱく質
最初に結論から話しちゃうね。
実はHDLとかLDLって『脂質+たんぱく質』のことなんだ。

えっ?たんぱく質なの?

そうなんだ。2つの最後のLはLipoproteinと言って、脂質のlipidとたんぱく質のproteinが結合しているものだね。
なんでこんな結合をするかというと…
コレステロールって、水に溶けにくい性質があるよね。

油と水は、なじまないもんね。
だからコレステロールは、そのままだと血液の中を移動できないんだ。
そこで登場するのが、たんぱく質。
たんぱく質が外側を包んであげることで、血液の中をスイスイ運べる形になるんだ。

なんか運送屋さんみたいな存在だね。

まさにそれだね!
LDLやHDL=コレステロールそのものじゃなくて…
「コレステロールの運送屋さんみたいな存在」なんだよ。
なぜコレステロールってつくの?

そうしたらなんでHDLとかLDLはコレステロールってつくの?

コレステロールそのものじゃないと分かると、むしろ疑問に思うよね。
この理由はシンプルで、その中にコレステロールが入っているからだね。
LDLもHDLも、脂質とたんぱく質のかたまりなんだけど、その脂質の中身として「コレステロール」を運んでいるんだ。
血液検査では、
- LDLという運送屋さんの中に、どれくらいコレステロールが入っているか
- HDLという運送屋さんが、どれくらいコレステロールを持っているか
これを数値として見ているんだよ。
だから正確に言うと、LDLやHDLそのものを測っているというより、
それぞれが運んでいるコレステロールの量を測定している
こういったイメージが近いんだ。
こう考えてみてね。
じゃあ次は、その箱の正体をもう少しだけ詳しく見ていくよ。
LDLコレステロールの正体
まずはLDLからだね。

LDLは悪い奴だよね。

そういったイメージがあるけど、実はちゃんと必要なものなんだよ。
LDLは高いのが良くないと言われているから、悪い奴のイメージがあるよね。
でもLDLの役割って…
体に必要なコレステロールを肝臓から全身の細胞へ届けること
コレステロールは新しい細胞膜を作ったり、ホルモンの材料を作ったりするのに必要なんだ。
だからLDLは、本来はすごく大事な仕事をしている運送屋さんなんだよ。
ただ問題になるのは「多すぎたとき」だね。
LDLが血液中に増えすぎると、使われなかったコレステロールが血管の壁に入り込みやすくなるんだ。
この状態が続くと、血管が少しずつ固くなっていく原因になる。
つまりLDLは、存在そのものが悪いわけじゃなくて、多すぎることが問題になるってことだね。

ちゃんと必要な量で、必要な場所に届けているうちは、むしろ欠かせない存在だよ。

ちょっとイメージ変わったかも。
お姉さんのように感じてくれた人も多いんじゃないかな?
このあと出てくるHDLと比べると、「役割の違い」で評価が分かれているだけなんだ。
HDLコレステロールの正体
次はHDLだね。

実はこっちが悪い奴だったとか?

HDLはHDLで大切な役割をしているよ。
HDLの役割は、
使われずに余ってしまったコレステロールを回収すること
血管の壁や体のあちこちに残っているコレステロールを集めて、肝臓まで運び戻すんだ。
この働きのおかげで、血管にコレステロールがたまりにくくなるんだよ。
LDLと逆の働きをしているってことだね。
その肝臓に戻ったコレステロールは、体の中で再利用されたり、不要な分は体の外に出されたりするよ。
善玉と悪玉と呼ばれる理由

この2つって善玉、悪玉って呼ばれるけど、ここまでの話を聞くと印象変わるね。

そうだね。あくまでも動脈硬化の観点から見た名前だよね。
LDLは、コレステロールを体の細胞に届ける役目がある。
でも数が多くなりすぎると、血管の壁に入り込んでトラブルの原因になりやすい。
そのイメージから「悪玉」って呼ばれるようになった。
HDLは、余ったコレステロールを回収してくれる。
血管にたまりにくくする働きがあるから、「善玉」って呼ばれるようになった。
もちろん2つとも体にとって必要な存在ということは覚えておいてね。

なんかLDLって不憫なやつだね。

そうだね。ちゃんと役割を知ってねぎらってあげたいね(笑
この善玉・悪玉という言葉だけが一人歩きして、
- LDL=完全に悪
- HDL=あればあるほど正義
みたいに思われがちだけど、実際はそんなに単純じゃないんだよね。
ということで、最後はこのバランスが崩れた時に問題になってくる動脈硬化について少し話していくね。
動脈硬化との関係性

そういえば動脈硬化って血管が硬くなることだよね?

文字だけ見ると、そういったイメージがあるけど、それだけじゃないよ。
動脈硬化っていうのは、血管の内側が硬くなったり、狭くなったりする状態のことなんだ。
このとき関係してくるのが、血管の壁にたまったコレステロールなんだよ。

ここはLDLで運び過ぎたってことだね。

そうだね。これが動脈硬化の原因になってしまうんだ。
運び過ぎが積み重なると、血管が傷つき、固くなっていく。
これが動脈硬化の始まりなんだ。
さらにプラークとして血管の壁に溜まってしまうと内側が狭くなってしまうね。


こういった感じだね。
一方でHDLは、その血管の壁にたまったコレステロールを回収してくれる。
だからHDLの働きがうまくいっていると、動脈硬化が進みにくくなると考えられているんだ。

動脈硬化の観点だと悪と善になっちゃうね…。

そうだね。でもどちらも体にとって必要な存在ってことは覚えておいてね。
だから健康診断の数値を見るときには、
- LDLが高い=即アウト
- HDLが高い=絶対安心
と決めつけるんじゃなくて、全体のバランスを考えることが大切なんだよ。
ちなみにこれはLH比っていうので、書いてあることもあるからチェックしてみてね。
まとね
今回はちょっと勘違いされやすいHDLとLDLについてまとめてきたよ。
・LDLとHDLはコレステロールそのものではなく、脂質とたんぱく質が合体した「運送屋さん」
・水に溶けにくいコレステロールを血液中で運ぶために、この形になっている
・LDLは肝臓から全身へコレステロールを届ける重要な役割を持つが、多すぎると問題になる
・HDLは余ったコレステロールを回収して肝臓に戻す働きをしている
・善玉・悪玉という呼び方は動脈硬化の視点での評価で、どちらも体に必要な存在
・動脈硬化はLDLで運び過ぎた結果とHDLの回収バランスが崩れたときに進みやすくなる
LDLとHDLってコレステロールって名前がつくから、コレステロールの種類のイメージだよね。
でも実際には違くて、コレステロールを運ぶ運送屋さんだったね。
コレステロール自体は体にとって必要な成分。
でも多すぎると動脈硬化の原因にもなってしまうよね。
だから役割によって分けた項目で検査をすることで、体の状態をしっかりチェックできるってことだね。
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