
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日は僕が病院でやっている採血の話をしようと思うよ。
翼状針採血の僕が考えているコツやメリット、デメリットについて
その他にも真空やシリンジの話もしていくから参考にしてみてね。
採血方法
採血器具の基本的な使い方については、職場でしっかり教わっていると思うからそこの部分については省いていくね。
僕が働いているところでは、採血は基本的に真空採血で行うことになっているんだ。
これは病院によって違うからなんとも言えないところだけど、
僕の使い分けとしては
- 基本は「真空採血」
- 血管が細い・見つかりにくい・圧に負けそうな血管の場合には「シリンジ採血」
- 手の甲(手背)など取りにくい血管は「翼状針採血」
という感じで使い分けているよ。
どうしてこうやっているかを話していくね。
真空採血
まず「なぜ真空採血を基本にしているか」という部分からだね。
真空採血はまず何よりも手技が早いよね。
僕のところでは、採血をするのは1日100〜200人くらいの患者さんなんだ。
でもこれを採血者1〜2人で回しているよ。
ちょっと他の病院事情は、よく知らないんだけど結構少ない方だと思うんだ。
だから例えばシリンジで採血するとなると、スピッツに血液を分ける作業が出てしまうよね。
その分時間がかかって患者さんを待たせることになっちゃうから、真空採血を基本という形にしているんだ。
あとは真空採血の場合だと
- 量が足りない
- 血液が凝固してしまう
こういったリスクが減るよね。
真空で採っている限りは、規定量をちゃんと採ることもできる。
直接抗凝固剤の部分に血液がいくわけだから、しっかり混和さえしてあげればまず固まらない。
こんな理由があって、基本的には真空採血でやっているよ。
シリンジ採血
次はどうしてちょっと採りにくい人に対してシリンジ採血をするかだね。
この採りにくいっていうのには、2つの理由があるよ。
1つめは
血管が細い・見つかりにくい・硬そうなどの手技的な問題の採りにくいということ。
2つめは
細いという部分は同じだけど、圧に負けそうな血管の場合。

圧に負けそうって何?
これはちょっと経験上の部分もあるんだけど…
真空採血では真空の圧に血管が負けてしまい充分量を採ることができないと判断を、自分がした場合だね。
手技的な部分
手技的な部分でシリンジ採血をする理由からだね。
これは多分シリンジ採血をしたことがある人ならわかると思うんだけど…
針が血管に入った時に血液が針の中に入ってくるのが見えるよね。
これのおかげで血管に針が入ったかを目で確認することが出来る。
あとは逆血が見える位置で、しっかり針を止めれば針が血管をつき破る心配もなくなるよね。
だから血管が見つかりにくい場合や細い血管の人には、シリンジを僕は選択しているよ。
圧について
2つ目の圧という問題に関してだね。
真空採血をしていて、血液が一瞬出てきて止まっちゃったこととか経験
こういったことって、採血をしている人なら経験ある人も多いんじゃないかな。
これは例えば血圧の問題だったり血液量の問題だったりするけど…
その血管が真空管で引っ張る圧に負けてしまうから起きてしまうものだよね。
だからこういう人の場合には、シリンジで採血をして、いつもよりもかなりゆっくり目でシリンジを引いてあげるんだ。
そうすることで引く圧を弱くして血管が圧に負けるのを防ぐことができるよね。
だから僕はこういう人の場合には、シリンジを使っているんだ。
ただこれは経験をして血管を触った感触で「これは・・・」という感じだから最初はむずかしいかもしれないね。

なんか採血と言っても、いろいろ考えているんだね。

そうだね。痛みを伴う検査だから、何度もやるのは嫌だからね。
というので、真空管とシリンジについて話したところで、本題の翼状針の採血について話していくよ。
翼状針採血
ここまでは採血の方法という部分だったけど、この翼状針については、針の選択だね。
僕が翼状針を使うのは、手背から採血する場合や本数が多くて取りにくい人が多いよ。
そういえば真空採血では結構うまくいくのに、翼状針採血が苦手な人もいたりするんだよね。
最初は僕が個人的に考えている翼状針採血のコツなんかを話していくね。
翼状針採血のコツ
これは針の角度が問題だったりするんだ。
というのも翼状針って、持つところと針までの距離が短いよね。
これは小回りが利くっていうメリットもあるけど…
やり方によっては、浅く刺してしまうということもあるんだ。
持ち方も真空やシリンジでは、下に指が入るから絶対に一定の角度はつくよね。
でも翼状針の場合は上側を持つから考えて、いつもよりも角度をつけて刺さないと浅く刺してしまったりするんだ。
其れのせいで、もしかしたら血管壁をなぞるようにしか針が入っていない場合もあるんだ。
こういう持ち方ができることや、針が短くて持つ位置と針が近いとによる小回りが利くメリットにもなる部分だけど…
実は慣れていない人にとってはデメリットになる時もあるんだ。
実は僕もずっと真空やシリンジ採血しかやっていなくて、ある時に他の職員さんの腕を借りて
翼状針の練習をしたことがあったんだ。
その時に失敗しちゃったんだよね。
それで、言われたのがこの
角度をイメージ
っていうことだったんだよね。
それからはかなりいい感じで翼状針でも採血することができるようになったんだ。

それだけでも変わるんだね。

うん。血管は細いから上手くできるかって、ちょっとした違いなんだよね。
あとは僕の個人的な意見なんだけど翼状針の針って真空の針やシリンジの針と比べると、ちょっとだけ鋭さが劣る気がするんだ。
というのも、いつも真空で採血する時の血管に針が入る感触っていうのが「スッ」っていう感じなんだ。
でも翼状針で血管をさす時には「プチッ」っていう感じなんだよね。
これは採りにくい人に主に使っているのが理由かもしれないけど、硬い血管なんかだと動いて逃げられてしまうこともあるんだ。
だから翼状針で採血する場合には、下に指をおかない分いつもより刺す部分に近い位置をしっかり抑えてあげているといいよ。
僕が思うコツはこんな感じかな。
まとめ
今日は個人的な翼状針での採血方法について話をさせてもらったよ。
翼状針って、すごく便利な採血用具だよね。
だから個人的なコツになっちゃったけど、もし参考にしてもらえれば嬉しいな。
最後に今日の翼状針の話をまとめておくね。
・針が短く針と持つ位置が近いので小回りがきくことがメリット
・持ち方によっても小回りが利く反面、針の角度が浅くなりがち
・やや真空やシリンジの針に比べて鋭さが劣る感じがする
・角度やしっかり抑えることが翼状針を成功させるコツ
・針が短く針と持つ位置が近いので小回りがきくことがメリット
・持ち方によっても小回りが利く反面、針の角度が浅くなりがち
・やや真空やシリンジの針に比べて鋭さが劣る感じがする
・角度やしっかり抑えることが翼状針を成功させるコツ
こんな感じだったね。
ただこうやって針について話してきたんだけど、僕は採血っていかにいい血管を見つけるかがポイントだと思っているんだ。
肘の正中から採るのは基本だけど、そこだけではなく内側や外側、今回の話に出てきた手背。
あとは腕の後ろ側とかね。
肘のあたりには一切ないのに、腕の後ろにはすごくいい血管があるとか、かなり経験しているんだ。
そうやってあらゆるところから、しっかり採れるいい血管を探していくっていうことを考えて採血をやってみてね!



コメント