
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
健康診断とか病院で「お腹のエコー検査やりますね」って言われたことあると思うんだ。
でも、どんな仕組みなのかとか、何が分かるのかって意外と知らないよね。
だから今回は
- 腹部エコーってどんな検査
- エコー検査って痛いのかな?
- 準備って必要なの?
- CTとかMRIとどう違うの?
こういった内容を解説していくよ。
腹部エコー検査って本当に色々なことが分かるのんだ。
でも実はあることをやってしまうと、上手く検査出来ないこともある。
そんな注意点も含めて解説していくよ。
腹部エコーってどんな検査?
最初は腹部エコー検査ってどんな検査なのかを解説するね。
ちなみにどんな検査かは分かる?

なんかお腹に機械を当ててやる検査だよね。

そうそう。プローブっていう機械を当てて、内部を見る検査なんだ。
病院で本当によくやられている検査の1つだね。
仕組みをやさしく解説
このエコー検査って、赤ちゃんの検診でお母さんのお腹にあててるのと仕組みは同じなんだ。
専用の機械から「超音波」っていう音を体に当てる。
この超音波は水は通過するけど、内臓はぶつかってはね返ってくるんだ。
通過している場所は黒色、はね返ってきた部分は白色。
硬いものは、より白く表示されたりもするんだ。
こうやってコンピュータで画像にして、検査をする人は見ているということだね。
ちなみに放射線は使わないから被ばくもないし、安全な検査だよ。
検査の流れとかかる時間
検査のときはベッドに横になって、お腹にゼリーみたいなジェルを塗るんだよ。
これは超音波をきれいに通すためなんだ。
さっき言った水を通すというのが理由だね。
機械のプローブをお腹に当てながら、肝臓や胆のう、すい臓、腎臓とかを順番に見ていくんだ。
時間はだいたい30分くらいかな。

時間がかかるときがあったけど、これって異常があったから?

これは一概には言えないね。異常があったりすると詳しく見るから時間がかかる場合もある。
でも人によっては見づらい部分があったりするから、それでもちょっと時間がかかったりもするんだ。
あとは検査をする人の技術によっては、時間がかかる場合もあるんだ…
技術で左右されないように日々勉強はしているけど、これは見落としがないように、しっかり見るために必要なことだから協力してもらえると嬉しいな。
痛みや副作用はある?
エコー検査って、基本的に痛みはほとんどない検査だよ。
ただ綺麗に画像を撮るためには、お腹をグって押す必要があるんだ。
これが人によっては、ちょっと痛いと感じるかもしれない部分だね。
でも副作用はないから、妊婦さんや子どもでも安心して受けられる検査だよ。
検査を受けるときの注意点
次は実際に検査を受ける時の注意点だね。
腹部エコーって手軽な検査なんだけど、ちゃんとした準備をしておかないと映り方が悪くなっちゃうんだ。
だから前の日や当日に準備が必要だよ。
前日の食事について(絶食の有無)
例えば肝臓とか胆のうを調べるときは、前日の夜から絶食になることが多いよ。
胃や腸に食べ物が残ってると、臓器が見えにくくなるからなんだよ。
あとは食べ物を食べるとお腹の中で、ガスが発生してしまう。
これも臓器を見にくくしてしまうんだ。
でもこれは検査の内容や病院によって違うこともあるから、しっかり病院で聞いてね。
水分や服装の注意点
水分は、少しなら飲んでいい場合が多いよ。
ただこれも病院によっても違うから、聞いてみてね。
ちなみに炭酸やジュースなんかは、基本的にNGなことが多いよ。
服装については、特に指定はないよ。
でも検査はお腹を出して行うから、ワンピースとかだと全部まくらないといけないから、上下別れているやつの方がいいかも。
薬を飲んでいる場合はどうする?
普段飲んでる薬がある人は、必ず検査の予約をするときに伝えてね。
もちろん病院側でも、カルテや紹介状なんかで把握している。
でも漏れがあるといけないから、伝えて薬をどうすればいいかの指示を受けてね。
腹部エコーで分かる病気
検査の方法については、なんとなく分かってくれたかな。
次はこの腹部エコーで、どんな病気が分かるかを解説していくよ。
腹部エコーって、お腹のいろんな臓器の状態をリアルタイムで映すことができる検査なんだ。
本当にいろいろな病気を見つけることが出来るから、基本的な部分をまとめたよ。
- 肝臓の病気(脂肪肝・肝腫瘍など)
→ 脂肪肝のように脂肪がたまった肝臓は白っぽく映るんだ。
腫瘍も正常な組織と違う濃さや形で映るから発見できるんだよ。
- 胆のうや胆管の病気(胆石・ポリープなど)
→ 石は固いから超音波がはね返って黒い影を伴って映るんだ。
ポリープも壁にポコッと出てるのが見えるんだよ。
- すい臓の病気(膵炎・膵がんなど)
→ 炎症を起こすと腫れてたり、がんは一部だけ硬く映ったり形がいびつに見えるんだよ。
- 腎臓や膀胱の病気(結石・腫瘍など)
→ 結石は白く光って影を作るんだ。
腫瘍は壁の形が不自然に映るから分かるんだよ。
- 大動脈やリンパ節の異常
→ 大動脈が膨らんでたら「大動脈瘤」って分かるし、リンパ節が腫れてたら通常より大きく映るんだ。
もちろんエコー検査だけじゃなくて、血液検査や他の検査も比較して考えることが重要。
でもこうやって「色合い・形・影の有無」とかを見比べながら診断をするのがエコー検査だよ。

なんか難しそうだね。

そうだね。検査をする人の技術に左右されやすい検査がエコー検査なんだ。だから僕たち検査をする人間は見落としがないように、日々勉強をしているんだ。
腹部エコー検査とCT・MRIとの違い
腹部エコー検査についてここまで解説してきたよ。
あとは腹部の検査ってエコーだけじゃなくて、CTとかMRIもあるから少し違いを話していくね。
それぞれ特徴が違うから「どれが一番いい」ってわけじゃなくて、症状や目的によって使い分けるんだ。
放射線や磁場の有無(体への負担の違い)
CTはX線を使うから放射線が必要になる検査だね。

放射線って危ないやつ?

大量に被ばくすると確かに危険だね。でもCTやレントゲンの放射線量は少ないから危険はないと言われているよ。
MRIは強い磁場を使う検査だね。
磁場は体に害があるわけじゃないけど、金属が体に入ってる人は受けられないんだ。

金属が体にあるって何?

治療で体にボルトを入れているという人やペースメーカーなんかがだね。あと、化粧品にも金属が含まれている場合があるから落とす必要があるよ。
得意・不得意な部位の違い
CTは臓器や血管の形を立体的に見るのが得意なんだ。
MRIはもっと細かい組織の違いを映すのが得意だね。
エコーはリアルタイムで動いてる様子(血流とか胆のうの収縮)を見られるのが強みなんだよ。
見る部位や見たいものによって検査を分けているんだ。
メリットとデメリットまとめ
今回は腹部エコーについて解説をしたよ。
こうやってとても便利な検査なんだけど、もちろん得意・不得意もあるんだ。
最後にここまでの内容をまとめとして、メリットとデメリットで整理しておくね。
●メリット
・放射線を使わないから安心して受けられる。
・痛みや副作用がない
・血流や臓器の動きをリアルタイムで動きを見ることが出来る。
・そのため多くの情報を得ることが出来る。
●デメリット
・ガスがあったり、体格によっては見えにくいこともある。
・検査をする人の技術で見落としなくするため、時間がかかる場合もある。
・リアルタイムで見られるがCTやMRIほど立体的には見られない。
こういった内容だったね。
エコーは「安全で手軽にお腹の中をチェックできる検査」なんだ。
だけどより詳しく調べたいときにはCTやMRIと組み合わせて使うことが多いんだ。
それぞれの検査の特徴を生かして診断していくのが一番なんだよ。
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