
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日は「好塩基球(こうえんききゅう)」についての話になるよ。
好塩基球は白血球の中の1つだよ。
その中でも好塩基球は、数はすごく少ないけど、とても強力な働きを持っているんだ。
アレルギーや炎症に関わる、かなり特徴的な細胞なんだよ。
今回の内容としては、
- 好塩基球ってどんな白血球なのか
- 好塩基球がどんな働きをしているのか
- 数が増えたり減ったりする理由
- 血液検査で好塩基球からわかること
こういったことを解説していくね。
好塩基球ってどんな白血球?

白血球にはいくつか種類があるって話をしたよね。
好中球や好酸球、リンパ球なんかが代表的なんかもあるんだけど…
その中で一番数が少ないのが「好塩基球」なんだ。
血液の中にある白血球のうち、好塩基球は1%以下。
つまり100個白血球がいたら、1個いるかいないかっていうくらい少ないんだよ。

そんなに少ないのに、いる意味あるの?

あるんだよ!少ないけど、すごく大事な役割を持ってるんだ。
ちなみに好塩基球の名前の由来は「塩基性の染色で濃い青紫色に染まる」からだね。
細胞の中には「顆粒(かりゅう)」と呼ばれる小さなつぶつぶを持っている。
ちなみに好酸球も顆粒を持っているんだけど、中身が違うんだ。
好塩基球は顆粒中にヒスタミンやヘパリンといった物質が入っているんだよ。
この物質が役割ですごく重要になるから覚えておいてね!
好塩基球の役割と働き
好塩基球は「アレルギー」と「炎症反応」に特化した細胞なんだ。
とくに「ヒスタミン」っていう物質を出すのが有名だね。
ヒスタミンは血管を広げたり、かゆみを引き起こしたりする作用を持っているんだよ。

あ、かゆみの原因になるやつ。

そうだね!アレルギー反応に関わるものだよ。
例えば花粉症やぜんそく、アトピー性皮膚炎なんかで、好塩基球からヒスタミンが放出されるんだ。
その結果、鼻水やくしゃみ、かゆみ、ぜんそくの発作などにつながっていくんだ。
炎症や免疫反応をスタートさせるスイッチみたいな役割を持っているんだ。
後は血管を広げたり、血液中の他の免疫細胞を呼び寄せる信号を出したりするとも言われているね。

好塩基球が自体が何かをするといより、準備みたいな感じ。

そんな感じだよ。体が戦う準備をするための信号を出す役割だね。
好塩基球が増えたり減ったりする理由

次は好塩基球が血液検査の時に増えたり減ったりする理由についての話だよ。
ちなみに好塩基球が減るときって少なくて、ステロイド治療をしている時なんかは減ったりするね。

好酸球も同じだったね。

そうだね。どちらもアレルギーに対する細胞だから似ているね。
イメージ的には好塩基球が指示をする司令塔。
好酸球は実際に戦う実働部隊みたいな感じだね。
ただ好塩基球っていまだにわかっていないことも多いんだ。
もしかしたら今後医療の発達で「えっ!それも好塩基球がやってたの!」と思うこともあるかもね。
好塩基球の検査でわかること

血液検査の基準値は白血球全体の0〜1%程度。

えっ、0%なんてあるの?

これは血液中に存在しないってことじゃないよ。
数が少ないから…
- 検査で測定できる範囲に入らなかった
- サンプル数が少なく、たまたま検出されなかった
こういった例だね。
ちなみにそれより多ければアレルギーや慢性の炎症、血液の病気を疑う。
少なければステロイド治療なんかを考えるんだ。
でも好酸球と同じで、好塩基球だけで病気を決めることはできないんだよ。
他の血液検査や症状と合わせて、総合的に判断する必要があるんだ。
まとめ
今日は好塩基球について解説をしたよ。
・好塩基球は白血球の一種で1%以下ととても少ない
・顆粒の中にヒスタミンやヘパリンを持っている
・アレルギー反応や炎症反応で大きな役割を果たす
・増えるときはアレルギーや慢性炎症、減るときはステロイドなど
好塩基球は数が少ないけど、体のアレルギーや炎症の反応を左右する重要な細胞なんだよ。
つまり「小さな数だけど強力なトリガーを持つ細胞」なんだね。
ということで、好塩基球の解説でした。
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