
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今回は白血球の1つ
「単球(たんきゅう)」についての話になるよ。
白血球は体を外敵から守ってくれると言われているよ。
その中でも単球は「からだの清掃係」みたいな大事な細胞なんだ。
体の中でじっくり働いてくれているんだよ。
今回の内容としては、
- 単球ってどんな白血球なのか
- 単球がどんな働きをしているのか
- 数が増えたり減ったりする理由
こういったことを解説していくよ。
単球ってどんな白血球?
血液検査で「白血球数(WBC)」ってよく見るよね。
その中に含まれる種類の1つが単球なんだ。
白血球全体の中で単球はだいたい2〜8%くらい。
数としては少ないけれど、実はとても重要な役割を持っているんだよ。
単球って特徴的で、白血球の中で一番大きな細胞なんだ。

特徴的って形が他と違うとか?

形というか検査をする人が見る時に「これだ!」って感じだね。
特徴としては、大きな核と豊富な細胞質を持っているって感じだよ。
単球の役割と働き
単球の一番大事な仕事は異物を食べること。
ちなみにこれは単球というよりもマクロファージというモノになるんだ。

マクロファージと単球って違うの?

違うというか単球が変化するんだ。後で詳しく解説するね。
単球っていうのは、細菌や壊れた細胞を体から取り除く、いわば「お掃除屋さん」なんだ。
他にも、免疫を活性化させるための信号を出す役割もあるよ。

お掃除と司令塔の役割もするなんて、すごい万能なんだね。

そうなんだ。単球は戦うだけじゃなくて、次に備える準備もするんだよ。
マクロファージへの変身
単球の特徴のひとつは、血液から出て組織にいくとマクロファージに変身すること。
これは「貪食(どんしょく)細胞」とも呼ばれていて、異物や死んだ細胞を食べて掃除をしてくれるんだ。
ちなみに脾臓っていう臓器があるよね。
この脾臓などにあるマクロファージは、老朽化した赤血球なんかを貪食して処理するんだ。
それで赤血球にはヘモグロビンっていって、鉄が由来の成分があるよね。
ここで取り込まれた赤血球の中の鉄は再利用されるんだよ。

なんか、さらに万能だね。

そうそう。あとはさっきも言った働きだね。
他にもマクロファージはただ掃除するだけじゃなくて、異物の情報を他の免疫細胞に伝えるんだ。
これは医療用語だと『抗原提示』っていうね。
ここから免疫が作られるってことだね。
「敵の特徴を仲間に知らせる伝令役」もあるんだよ。
単球が増えたり減ったりする理由
単球について働きやマクロファージについてはわかったね。
ここからは単球が増えたり、減ったりする理由について解説していくよ。
単球が増える理由
まずは増える理由からだね。
単球が増える代表的な理由は「慢性の炎症」や「感染症」になるよ。
炎症の病気の例で言えば潰瘍性大腸炎、感染症としては結核なんかがあるね。
他にも白血病なんかでも増えることもあるんだ。
後は好中球と言って、白血球の中で一番多いものが減ると相対的に増えるということもあるよ。
単球が減る理由
逆に単球が減る理由だね。
病名としては再生不良性貧血があるかな。
これは単球だから減るというよりも、赤血球・白血球・血小板といった、血球自体が作られにくくなる。
だから結果として単球が減るということだね。
まとめ
今回は単球について解説をしたよ。
・単球は白血球の一種で2〜8%くらい
・異物を食べて掃除する「清掃係」
・血液から組織に行くとマクロファージになる
・マクロファージは戦う+情報を伝える役割を持つ
・鉄を再利用する働きもある
こういった内容だったね。
マクロファージってメディアなんかでも出てくる言葉だから、知っている人も多いと思うんだ。
でもこれ単球が変化したものって知らない人もいたよね。
戦うだけじゃなくて、抗原提示という免疫までになってくれるのが、この単球なんだよ。
ということで、単球の解説でした。
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