
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
尿酸やプリン体っていう言葉を聞いたことはあるかな?
この2つはよく同じような感じで使われるんだけど、どうしてだと思う?
今日はそんな尿酸とプリン体の関係について話をしていくね。
尿酸とは?
尿酸は、体のなかでエネルギーを作ったり細胞が代謝活動をしたりするときに出る不要な老廃物の一種なんだ。
体にとって不要だから、通常は作られた分が体の外にきちんと出されてバランスが保たれているよ。
1日あたり「約600mg」が体内で産生されて「尿中に約450mg」「便中に約150mg」が排泄されているというデータもあるよ。
こうやって産生量と排泄量が釣り合っていれば尿酸値は上がらないはずなんだ。
でも、こんなことが起きるとバランスが崩れてしまうよ。
- 尿酸が多く作られすぎる
- 尿酸の排出が少ない、うまくいかない
こう言った感じで産生と排泄のバランスが崩れると、血液中の尿酸値が高くなりやすいんだ。
一般に「尿酸値が7.0mg/dLを超えている状態」を高尿酸血症と定義されているよ。
この尿酸が高いと痛風の原因になったりするよ。
ちなみに尿酸についての詳しい話は、ここでもしているから参考にしてね。

尿酸とプリン体の関係は?
そうしたら尿酸とプリン体がどう関係してくるかを話していくね。
プリン体は、体の中の細胞が持っている核酸(DNA・RNA)の構成成分のひとつでもあるよ。
それが代謝されると最終的に尿酸が生成される原料になるんだ。

だからプリン体を摂ると尿酸が増えるって言われるんだね。

そうだね。生産が多くなるってことだね。
プリン体の「1日あたりの摂取量を〇〇mgまでに」と明確な数値が示されているわけではないけど、生活指導のなかでプリン体を多く含む食品を控えることが推奨されているよ。
食品で言うと、
- レバー
- 白子
- 魚介類(えび・いわし・かつおなど)
- 干ししいたけ
- 揚げ物
- アルコール
などがプリン体を多く含む典型例になっているよ。
プリン体を控えれば大丈夫?

それなら尿酸のためには、プリン体を控えればいいの?

確かに1つとして、プリン体を控えるのが大切だね。
でも、それだけで安心というわけじゃないんだ。
最初にも話したように、尿酸値が高くなってしまう背景には「産生が多い」「排泄が少ない」という双方の要因があるよね。
プリン体を控えるだけでなく、尿酸の排出を促したり、産生自体を増やさない生活習慣を整えることが大切だよ。
具体的な生活習慣の見直しポイントとしては次のようなことがあるよ。
- 外食でお肉をたくさん食べるなら、お肉をちょっと減らしてサラダをプラス
- カツ丼とか「大盛り」が好きなら量を控えて、小さいおかずがついてる定食を選ぶ
- 主食(ごはん・麺など炭水化物)を少し控えめに
- 海藻類・こんにゃくなど、「低カロリー&あっさり系」の食品を意識して摂る
- 運動が足りないなら、まずは軽めのウォーキングから始める
- 食事の時間が不規則なら、規則正しい時間にするようにする
- 間食をお菓子ではなく「果物や乳製品」に替える(あるいは控える)
- 早食いや一気食いを避ける
- 水分補給をこまめにして、尿として出る量を保つ

なんでもそうだけど、生活習慣がやっぱり大切ってことだね。

そうだね。
まとめ
今回はプリン体と尿酸の関係について解説してきたよ。
・尿酸は体内のエネルギー代謝などで生じる老廃物で、通常は尿や便として排出されている
・尿酸の産生量と排泄量のバランスが崩れると「高尿酸血症」となり、痛風の原因になる
・尿酸の原料が「プリン体」であり、プリン体を多く摂取すると尿酸が増えやすくなる
・プリン体はレバー・白子・魚介類・干ししいたけ・アルコールなどに多く含まれている
・尿酸値が高い場合はプリン体制限だけでなく、食事・運動・水分補給など生活習慣の改善が大切
もし尿酸値が高めという検査結果が出たら、生活習慣を少し意識するだけでも、尿酸値は変わっていくよ。
日々の積み重ねが将来の健康を守るから、無理せずできることから始めていこうね。
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