採血で途中で血が出てこなくなる理由は?なぜ同じところは刺さないの?

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20代女性の質問

女性
女性

私は毎回採血はすんなり終わります。
ある看護師さんに太い血管だからだから大事にしてくださいねっていわれています。
だけどなぜかその日だけは途中で血がでてこなくなり、何回かやり直ししました。
太い血管がここにあるのにと思ったのですがなぜ細い血管で採血をするのですか?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

途中で出てこなくなったってことは、1度はしっかり血管に針が入っているということだね。
だけど出てこなくなる。
実はこれには血管そのものの原因と手技的な原因の2つがあるんだ。


ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

  • 採血で途中から血が出てこなくなる理由
  • 同じ血管に2回刺せない理由

今回はこの内容だね。

そもそも採血がどういったことをやっているのかから、今回なぜこんなことが起こってしまったのかを詳しくまとめていくね。

採血って何をする?

今日の疑問に答える前に、最初に採血って結局何をやっているのかを少し話していくね。

採血って血液を採るものなんだけど、血液を採るために何をしている。

お姉さん
お姉さん

針を刺すってこと?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

そうそう。それであれっててきとうに刺しているわけじゃなくて、ある場所に刺すよね。

お姉さん
お姉さん

血管にってことだよね。

そうだね。

それでその血管ってどのくらいの太さがあるか知っているかな?

実は腕の採血をする血管って太くても2mmとか3mmとか。

自分の腕にうっすら見えている人もいると思うんだけど、その太さになるんだ。

この血管に針を刺すことで血液を採ることができるんだ。

だからまずは血管に針が入るかどうか、ここが一番重要になってくるね。

途中で血が出ない!

今回の場合なんだけど、途中から血が出てこなくなったということだよね。

毎回採血はすんなり終わっているということだから、

  • 血管が見つからない
  • 細すぎて血管に針が入らない

こういったわけでは、なさそうだよね。

じゃあなんで途中で血が出てこなくなったか。

実はこれの原因としては、2つ理由が考えられるんだ。

それが

  • 血管や体調による原因
  • 手技的な原因

それじゃあ1つずつ見ていくね。

血管そのものの原因

まずは血管そのものや体調の変化による原因から説明をしていくね。

血液ってどうやって体全身に送り出されていると思う?

お姉さん
お姉さん

心臓から送られるんじゃないの?

そうだよね。

心臓がギュって拍動して、その圧によって体全身に血液を送っているよね。

これがいわゆる血圧ってやつだね。

これがあるから、僕たちの体の中の血管には常に血液が流れている状態になっているよね。

だから採血する時は、血管に針をさせば血液が出てくるんだ。

一つ注意点としては、採血は動脈じゃなくて静脈から採るから、思っているより圧は強くないってことだね。

それで採血をする方法なんだけど…

知っている人も多いと思うんだけど中が真空になっている採血する容器を使っている場合が多いんだ。

血管に針を刺して、その針と真空の容器をくっつける。

そうすると容器との圧の関係で、中に一定量の血液が入る仕組みになっているんだ。

適切な量が簡単に採れるから凄いことだよね。

この圧なんだけど見たことある人はわかると思うんだけど…

結構採血の容器に入る勢いがすごいのがわかるよね。

お姉さん
お姉さん

確かに結構な勢いで出るよね。

さっき話したように、血液がしっかり体全身に言っているのは、血圧があるからという話をしたよね。

じゃあこの採血をする血管の圧よりも、容器に吸い取る圧の方が強かったらどうなると思う。

お姉さん
お姉さん

なんか圧に負けて潰れちゃいそう…

ぴぃすけ
ぴぃすけ

まさにそれ!

この静脈って動脈と違って圧が、そこまで強くないから潰れてしまうことがあるんだ。

自分の血管を押すと柔らかいのがわかるよね。

こうやってもしかしたら、その日の体調なんかで太い血管でも潰れて採れなくなってしまうこともあるんだ。

一応解決の方法としては、採血器具を違うものを使って強い圧をかけないようにゆっくり採るっていう方法もあるんだ。

でも太い血管だと思いがけない時に潰れてしまうこともあるんだ。

手技的な原因

もう1つが手技的な原因によるものだよ。

採血っておそらく容器に1つだけじゃなくて、何個かの容器に採っているはずなんだ。

その時に容器を差し替えが必要だよね。

実はあの時に慣れていない人だと一緒に固定している針の方も動かしてしまいがちなんだ。

それで血管って細いから、針が血管から抜けてしまうことがあるんだ。

これは採血者の手技的な部分だね。

血管って数ミリしかないから、ちょっと動かしただけでも血液が出たり出なかったりするんだ。

実はこれって最初のうちって本当に多い失敗なんだよね。

だからこうならないように、本当に注意して採血はやっているよ。

同じ血管ではダメ?

あともう一つ質問があったね。

この女の人はどっちかの腕に太い血管があってそこから毎回採っているということだったよね。

だけど1回失敗されて、次はそこから採らなかったから

「なんで太い血管じゃなくてわざわざ細い血管から?」

という疑問を持ったんだね。

お姉さん
お姉さん

確かに太いところがあるなら、そこでいいんじゃないの?

これは絶対に採ってはいけないということはないんだけど…

採血する時にゴムみたいなもので腕を縛ると思うんだ。

あれって採血する血管を採りやすくするためにやっているものなんだ。

でも採血した直後に、ぎゅっと縛ったらどうなると思う?

お姉さん
お姉さん

血が出ちゃうね。

そうなると、さすがにその状況で採血はできないんだ。

だから基本的には1度失敗したら、同じ腕の方からじゃなくて、逆側の腕からやる場合が多いんだ。

どうしても逆の手にない場合は、少し時間をおいて同じ方からやる場合もあるよ。

これが同じ腕で採血をしない理由だね。

まとめ

今回は採血をしていて、途中で血が止まってしまったという質問について答えたよ。

・採血は細い血管に針を刺す

・途中で血が止まるのは、血管や体調によるものと手技による原因がある

・同じ血管(腕)では採血する時に血が出てしまう可能性があるためやらない

・もしやる場合には時間をおいてからやる必要がある

できることなら採血は1回で採ってほしいと思うよね。

同じように僕たちも採血は1回で採りたいと思っているんだ。

だけどやっぱり何かの理由で採れないという時も出てしまう。

本当に嫌だと思うんだけど、こういう時もあるかと考えてくれると僕たち採血する側は本当に嬉しく思うよ。


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ここではみんなからもらった質問に対して、臨床検査技師の僕が答えていくよ。ただ僕はお医者さんじゃないから、一個人の意見として参考にしてもらえると嬉しいかな。。もし症状がある場合には、早めに医療機関に受診をしてね。

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