
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
まわりが静かなのに「キーン」とか「ジー」って音が聞こえたことない?
誰も何もしてないのに音がする。
もしかしてこれって幻聴?って不安になる人もいるかもしれないね。
でもそれって「耳鳴り」かもしれないんだ。
耳鳴りは、音がしてないのに耳や脳が音を感じてしまう現象で、すごく多くの人が経験してるんだよ。
この記事では、
- 耳鳴りがどうして起こるのか
- どんなタイプがあるのか
- 幻聴とはどう違うのか
こういった内容をわかりやすく話していくね。
耳鳴りってなに?
耳鳴りは、まわりで何の音もしてないのに、自分の中で「キーン」とか「ジー」とか音が聞こえることだよね。

お姉さんは経験ある?

頻繁にじゃないけど、たまにあるかな。
こんな感じで、実は成人の4人に1人くらいが経験してるって言われてるんだ。
自分にしか聞こえないことが多いから、周りの人には伝わりにくいんだよね。
中には、ずっと鳴ってる人もいれば、静かなときだけ気づくって人もいる。
寝る前とかに気づきやすい人も多いんだよ。
一時的なものもあるけど、長く続くとストレスの原因にもなるから、気になるときは耳鼻科で相談してみるのが大事だよ。
耳鳴りのタイプ
一口に耳鳴りって言っても、実はいくつかのタイプがあるんだ。
音の感じ方とか、鳴るリズムなんかで原因の手がかりが違ってくるんだよ。
一番多い「非拍動性耳鳴り」
これは「キーン」とか「ジー」とかずっと鳴ってるタイプの耳鳴りだね。

これが耳鳴りってイメージだね。

そうだね。耳鳴りの中で一番多いタイプだね。
原因としては、加齢による聴力の低下とか、大きな音を長時間聞いたことによるダメージなんかが多いよ。
耳の中の「音を感じる細胞」が少し弱ってしまって、その結果として脳が音を作り出してしまう感じなんだ。
トクトクと鳴る「拍動性耳鳴り」
もし「トクトク」「ドクドク」みたいに心臓の鼓動と一緒に音が鳴ってるように感じるなら、それは拍動性耳鳴りの可能性があるよ。
これは血管の流れと関係してることがあって、耳の近くを通る血管の拍動音が響いてる場合もあるんだ。
中には、血流の異常とか、動脈のトラブルが隠れていることもあるから、放っておかない方がいいタイプなんだよ。
めずらしい「客観的耳鳴り」
ほとんどの耳鳴りは自分にしか聞こえないけど、まれに他の人にも聞こえる耳鳴りがあるんだ。
これを「客観的耳鳴り」って言って、耳の周りの筋肉がピクピク動いたり、血管の音が実際に鳴ってたりする場合に起こるんだよ。
このタイプは本当に数が少ないけど、医師が聴診器で確認できることもあるんだ。

こんなのもあるんだ。

意外と知らないことって多いよね。
耳鳴りの原因
次は耳鳴りの原因について話をしていくよ。
耳鳴りは、いろいろな理由で起こるんだ。
耳の中のトラブルだけじゃなくて、体や心の状態も関係してることが多いんだよ。
耳の聞こえが悪くなってるとき
耳鳴りの原因で一番多いのが、聴力が少し落ちてるときだね。
加齢とか、大きな音を長く聞くことによって、耳の中の「有毛細胞」っていう音を感じ取る細胞が疲れてしまうんだよ。
すると脳が「音が足りない!」って勘違いして、自分で音を作り出しちゃう。
それが耳鳴りとして感じる仕組みなんだ。
耳の中のトラブル
耳の中に耳あかが詰まってたり、中耳炎があったりしても耳鳴りは起こるんだ。
特に耳あか(耳垢栓塞)は、塞がることで音の通り道がふさがれて、こもったような音が鳴ることがあるんだよ。
あと「耳硬化症」っていって、音を伝える骨が動きにくくなる病気でも耳鳴りが出ることがあるよ。
ストレスや疲れも関係してる
耳鳴りって、実はメンタルの状態にもすごく影響を受けやすいんだ。
ストレスや睡眠不足が続くと、脳が過敏になって小さな音でも気になっちゃうんだよ。
緊張や不安を感じてるときに耳鳴りが強くなる人も多いんだよ。
だから、体と心のケアもすごく大事なんだよ。
薬の副作用や生活習慣も
一部の薬(抗生物質や鎮痛薬など)でも耳鳴りが出ることがあるんだ。
カフェインのとりすぎや、睡眠リズムの乱れも悪化のきっかけになることがあるから、日常生活の中にも原因が隠れてる場合があるんだよ。

原因ってないと思ってたけど、こんな感じなんだね。

確かに急に起こるから、原因ってはっきりしないことが多いよね。
耳鳴りのチェックポイント(受診の目安)
耳鳴りって一時的なこともあるけど、中には早めに病院へ行った方がいいケースもあるよ。
ここではその見分け方を話すね。
片方だけ鳴ってるとき
もし右か左、どっちか片方の耳だけで鳴ってる場合は注意したほうがいいんだ。
これは耳の奥の神経や、血管の異常が原因になってることがあるんだ。
だからこういった時には、放っておかないで耳鼻科で診てもらうのが大事なんだよ。
心臓の鼓動と一緒に鳴るとき
「トク、トク」とか「ザーザー」って心拍に合わせて聞こえるなら、それは血流の音が関係してる可能性があるんだ。
こういう拍動性の耳鳴りは、血管や中耳のトラブルが隠れてることがあるよ。
突然耳が聞こえづらくなったとき
耳鳴りと一緒に、急に音が聞こえにくくなったときは「突発性難聴」のサインかもしれないんだ。
この場合は、できるだけ早く耳鼻科へ。
できれば24〜48時間以内に受診するのが望ましいって言われてるよ。
治療が早いほど、聴力が戻る可能性も高くなるんだ。
めまいやふらつきがあるとき
耳鳴りに加えて、めまいやふらつきがあるときは、耳の中のバランスをとる部分(内耳)に異常があることもあるんだ。
メニエール病とか、前庭神経炎っていう病気が関係してることもあるから、この場合も自己判断せずに病院へ行ってね。
眠れないほど気になるとき
音が気になって眠れないとか、集中できないくらい気になるときも、我慢しないで相談してほしいんだ。
耳鳴りそのものがストレスになって、さらに悪化するっていう悪循環になることもあるんだよ。
だから、「これくらい大丈夫」って思っても、つらいと感じたら受診するのが一番なんだ。
耳鳴りの検査と治療
耳鳴りが続くときって、病院ではどんなことをするの?って思うよね。

耳鳴りって、特に検査がないと思ってた。

なにか原因があれば、それを取り除くことも必要だから、検査をするのも必要だよ。
耳鳴りの原因を探るためにいくつかの検査をして、その結果に合わせて治療を考えていくんだ。
どんな検査をするの?
まずは問診で、いつから耳鳴りがあるのか、どんな音がするのかを詳しく聞かれるんだ。
それから、耳の中をライトでのぞいたり、聴力検査をしたりするよ。
原因の1つとして耳垢が詰まってるだけのこともあったよね。
だからまずはシンプルなところから確認するんだ。
もし片耳だけ鳴ってるとか、拍動に合わせて鳴るような場合は、CTやMRIで耳や血管の状態を調べることもあるよ。
治療はどうやって進めるの?
ただ耳鳴りは「これを飲めばすぐ治る!」っていう薬は今のところないんだよね…。
だから、原因を見つけて、それを改善する方向で治療をしていくんだよ。
たとえば中耳炎があれば炎症を治すし、耳垢が原因なら取り除く。
難聴が関係してる場合は、補聴器を使うことで音を補う。
こうやって1つ1つ原因になっていそうなものを取り除くってことだね。
この他にも、
- 音を使った治療
→ホワイトノイズを使って耳鳴りを気にしにくくする訓練をする - 認知行動療法(CBT)
→音にどう向き合うかを変える訓練をする
こういったことを行ったりもするよ。
耳鳴りと幻聴の違い
最後は耳鳴りと幻聴の違いについてまとめていくね。
「耳鳴りと幻聴って同じじゃないの?」って思う人かもしれないね。
でも実は全く違うものになるんだ。
耳鳴りは「音そのもの」
耳鳴りっていうのはね、「キーン」とか「ジー」とか、単純な音が聞こえる状態だね。
外で音が鳴ってるわけじゃないけど、耳とか脳が音を感じているんだよ。
これは実際には存在しないけど「音」として知覚してるだけなんだ。
その原因は、上でも話しているように
- 聴力が下がったり
- 耳の中や神経のバランスが崩れたり
こういったことで、脳が勝手に音を作り出してるからなんだ。
幻聴は「意味のある音」
幻聴は、耳鳴りと違って「誰かの声が聞こえる」とか「音楽が流れてる」みたいに、ちゃんとした内容がある音の場合がほとんどなんだ。
これは耳じゃなくて、脳の認知の部分が関係していると言われているよ。
だから、幻聴は耳の病気というよりも、心や神経の働きが関わっていることが多いんだ。
たとえば、統合失調症やうつ病の一部、脳の病気、強いストレスのときなんかにも起こることがあるね。
もし「これって耳鳴り?それとも幻聴?」って迷ったら、耳鼻科でまずは耳の検査をしてみてね。
そこで耳に異常がないようなら、心の状態や脳の働きが関係してるかもしれないから、必要に応じて心療内科や神経内科でも相談してみるといいんだ。
一人で悩むより、ちゃんと相談した方が安心できるし、原因も見つかりやすいからね。
まとめ
・耳鳴りは、実際に音がないのに「キーン」や「ジー」などの音が聞こえる現象
・一番多いのは「非拍動性耳鳴り」で、加齢や大きな音の影響、ストレスなどが原因になりやすい
・片耳だけ鳴る、心拍に合わせて鳴る、急に聞こえにくくなった場合は、早めに耳鼻科で検査を受けた方がいい
・耳鳴りには特効薬はないけど、原因を治したり、音響療法や心のケアで楽になる人も多い
・幻聴は「声」や「音楽」など意味のある音が聞こえる状態で、脳や心の働きが関係している
・耳鳴りと幻聴はまったく別の仕組みだから、迷ったときは専門の医療機関で相談するのが大切
耳鳴りって、ほとんどの人が一度は経験する身近なことなんだ。
でも、長く続いたり、不安になるようなら我慢しないで相談してね。
体だけじゃなく、心も少し軽くなるきっかけになるかもしれないよ。
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