
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
高血圧って悪い生活習慣の積み重ねからなるっていう印象だよね。
でも実はある病気が原因で高血圧になることもあるんだ。
今回はそんな病気が原因で起こる高血圧について紹介するね。
高血圧には二つのタイプがある!
実は高血圧には2つのタイプがあるんだ。
1つは高血圧症のほとんどを占める「本態性高血圧」だよ。
これは原因がはっきりしない高血圧の事だよ。
原因が分からないといっても、生活習慣の積み重ねで起こる高血圧はこっちに入っているんだ。
もしかしたら食事が原因かもしれないし、肥満が原因かもしれないよね。
『絶対にこれ!』っていう原因がわからないものが、この本態性高血圧だよ。
今日の本題はこっちだね。
『二次性高血圧』
これは高血圧を引き起こす原因が、はっきりわかっているもののことだよ。

ちなみにどっちが多いと思う?

原因が分かってる方じゃないの?
実は9割が原因の分からない『本態性高血圧』なんだ。

それはびっくり…。
とは言っても、ほとんどが生活習慣が原因だから、本態性は生活習慣の改善が一番大切なことになるよ。
それで今日の本題は『二次性高血圧』になるね。
具体的には病気が原因で、高血圧を引きおこしている場合のことを言うんだ。
高血圧と診断される人の中で、約5~10%の人がこの二次高血圧に分類されるよ。
ちなみに、この二次性高血圧は若い人がなりやすいんだ。
高血圧っていうと、年齢が高い人というイメージがあるからちょっとびっくりだよね。
実は35歳以下で高血圧がある人の4人に1人はこの二次性高血圧なんだ。
他にも二次性高血圧は特徴があるよ。
それは本態性高血圧より血圧の数値が高く、原因になっている病気の症状も現れるという点だよ。
原因の病気を治療すれば、高血圧も改善する場合がほとんどなんだ。
この部分が本態性高血圧と全く違うね。
二次性高血圧は、次の5つのタイプに分類されるんだ。
- 腎性高血圧、腎血管性高血圧
- 内分泌性高血圧」
- 血管性高血圧
- 神経性高血圧
- その他
次からはどんな病気が含まれるのかを1つ1つ見ていくね。
腎性高血圧と腎血管性高血圧
まずは腎性高血圧を引きおこす病気だよ。
これは慢性腎盂腎炎や糸球体腎炎などの腎臓の病気でおこる高血圧のことだよ。
病気が原因でおこる高血圧で最も多いものが、この腎性高血圧になるよ。

腎臓と血圧って関係あるんだ。

腎臓は体の水分に関係するから、かなり血圧に関与しているんだ。
腎性高血圧
病気で腎臓の機能が低下すると、上手く塩分や水分を体の外に出すことができなくなるんだ。
腎臓は、こういう『排出』という部分に関わっているからね。
体の中の塩分が増えるということはどうなると思う?
体には体の中を一定の状態に保つという機能があるんだ。

濃度が高い場合には、どうすれば濃度は低くなる?

水分を増やせばいいんじゃないの?
だから血液中の塩分濃度が上がると、水分を増やすから血液量が増えるよね。
血液量が増えれば、それを送らなければいけな。
そのために血圧が高くなるんだ。
ちなみに血圧が高くなると腎臓に影響し、腎臓に障害があると血圧が上がるという相関関係があるよ。
だから腎臓病のほとんどに高血圧症が見られるよ。
腎血管性高血圧
次は腎血管性高血圧について話をしていくね。
これは、あとで出てくる「血管性高血圧」に分類される場合もあるんだ。
左右の腎臓、あるいは片方だけの腎臓から出る太い動脈や、枝分かれした主要な動脈が狭くなって血圧が上がる病気のことだよ。
これの理由としては、腎臓に運ばれる血液の量が少なくなると、本来の血液を取り戻そうと「レニン」という物質が出されるんだ。
このレニンには血圧を上げる作用があるから、血圧が上がるんだ。
内分泌性高血圧
ホルモンは体の調整をする大切な物質だね。
でもこのホルモンが過剰に分泌されて病気になり、高血圧を引きおこすことがあるんだ。
原因となる主な病気は次の通りだよ。
- 原発性アルドステロン症
- 褐色細胞腫
- 副甲状腺機能亢進症
など
この中で原発性アルドステロン症という病気について説明するね。
原発性アルドステロン症
これは腎臓の上にある副腎というところが大きくなるんだ。
そうすることで、アルドステロンというホルモンがたくさん分泌される。
血液中にアルドステロンが、たくさん出てしまうとナトリウムが尿に出にくくなるんだ。
そのため体にナトリウムが蓄積されて高血圧になってしまうんだ。

どうしてナトリウムが増えると血圧が上がると思う?

さっきの塩分濃度と同じ感じ?
そうだね。
ナトリウム濃度が高くなれば、やっぱり水で薄めようという働きが起こる。
そうすれば体内の水分が多くなるから、結果として血圧が高くなるということだね。
血管性高血圧
血管性高血圧は、脈管性高血圧とも言われているよ。
- 大動脈
- 腎動脈
- 肺動脈
などの主要な血管が狭くなったり、炎症がおこったり、つまったりする病気だよ。
血液の流れが悪くなって、動脈に異常に高い圧力がかかるから高血圧になるんだ。
治療としては外科手術が中心になるよ。
手術で動脈の症状が改善すれば、高血圧も改善されるよ。
神経性高血圧
神経性高血圧は、脳・中枢神経性高血圧とも言われるよ。
脳や神経の病気でおこる高血圧のことだよ。
病気が原因で、脳内の圧が高くなり高血圧になるんだ。
具体的には髄膜炎や脳腫瘍、事故などによる外傷によって高血圧が引き起こされるよ。
その他の高血圧
その他の高血圧になる原因の1つに妊娠があるよ。
妊娠高血圧症候群といって
- 高血圧
- むくみ
- 蛋白尿
この三つの症状があらわれるよ。
人によっては高血圧しか出ない人もいるんだ。
すべての妊婦さんにあらわれるわけではないけど、症状が出た場合には母子ともに危険なので早めに治療することが大切なんだよ。
まとめ
今回は高血圧を引きおこす病気について紹介したよ。
・高血圧には二つのタイプがある。原因が分からないものを本態性高血圧といい、原因となる病気があるものを二次性高血圧という
・二次性高血圧は主に5つのタイプに分けることができる
・腎臓の病気で高血圧になることを腎性高血圧、腎血管性高血圧という
・ホルモンの分泌異常による病気でおこる高血圧を内分泌性高血圧という
・大動脈や肺動脈など体の主要な動脈の病気でおこる高血圧を血管性高血圧という
・脳や神経の病気でおこる高血圧を神経性高血圧という。
今回紹介した二次性高血圧は、病気が治れば高血圧の症状が解消するよ。
ごくたまに高血圧の症状が残ることもあるけど、そんな時は高血圧の治療をしたり生活習慣を見直すんだ。
だけど二次性高血圧の場合は、病気の治療をすることが先決だね。
特に若い人で血圧が高い人は注意が必要だよ。
今回紹介した病気は、原因となる病気の症状もあらわれていることがほとんどだけど、
早く発見するためにも、やっぱり定期的に健診を受けるようにしたいね。



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