エコノミークラス症候群、深部静脈血栓症ってどんな病気?

あ行
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

今日話すのは深部静脈血栓症って言う病気。

聞きなれた言葉だと

って知ってると思うんだ。

同じものというわけではないんだけど、深部静脈血栓症とエコノミークラス症候群は密接な関係があるんだ。

今回は

  • そもそも深部静脈血栓症とは?
  • 血栓が出来てしまう理由
  • エコノミークラス症候群との違い

こういった内容をまとめていくね。

深部静脈血栓症とはなに?

まずは深部静脈血栓症って何?って話だね。

静脈には皮膚側にある表在静脈、それよりも深いところにある深部静脈というものがあるんだ。

この深部静脈の中に血栓(血が固まったもの)ができてしまうのが、深部静脈血栓症っていう病気になるよ。

お姉さん
お姉さん

そんな血栓なんて出来るの?

実は血液はもともと固まる性質があるんだ。

もちろんしっかりと流れている状態では固まったりはしない。

だけど流れが悪くなったりすると、固まってしまう事があるんだ。

こうやって固まってしまった血液が血栓となって、深部静脈にできている状態を深部静脈血栓症というんだよ。

ちなみにこの血栓が血液の流れに乗って肺にいってしまうのが『肺塞栓症』。

この2つが起こることを、エコノミークラス症候群にいうんだ。

●エコノミークラ症候群

深部静脈に血栓が出来る:深部静脈血栓症

出来た血栓が肺に飛んでしまう:肺塞栓症

これが起こること:エコノミークラス症候群

どうして血栓ができてしまうの?

そうしたら次は、

『どうして血栓が出来てしまうのか』

という部分について詳しく話していくね。

血液はいつもの生活を送っている分には、固まるという可能性は低いんだ。

でも3つの要因のうち2つ以上が当てはまると、血栓が出来る確率がぐんと上がってしまうんだ。

ちなみにこの3つの要因の事を『ウィルヒョウの3成因』というよ。

●ウィルヒョウの3成因

  • 血管の壁の障害
  • 血流の流れの滞り
  • 血液の正常が固まりやすくなる

この3つになるよ。

具体的にちょっと話していくね。


今日からハワイに旅行だ!

ハワイまで8時間飛行機の旅!

エコノミークラスでちょっと狭いけど、楽しみすぎてあまり苦に感じない。

でも真ん中の席になってしまったから、トイレに行くのが面倒だな…

男性
男性

あまり水分をとらないようにしよう

そうして水分をとらずに8時間、席から離れずほとんど体勢を変える事もなくハワイに到着。

「ついたー」といって立ち上がったとたんに呼吸が苦しくなって倒れてしまいました。


この人は3成因のうちどれに当てはまると思う?

  • 血流の流れの滞り
  • 血液の性状の変化

エコノミークラスによる血流の滞り

エコノミークラスってとても狭いよね。

足がほとんど動かせないくらい。

足って座っていれば下げているよね。

そうすると血液はどんどん足に溜まっていってしまうんだ。

これが血流の流れの滞りが起きてしまう理由だね。

エコノミークラスによる血液の性状の変化

じゃあ血液の性状の変化については、というと…

トイレに行きにくいからといって水分をとらなかったよね。

そうする事で体の中で脱水に近い状態になってしまうんだ。

血液は液体成分と個体成分が混ざったものなんだ。

そこから液体がなくなればドロドロになるのがわかるよね。

こうなると血液は固まりやすくなってしまうんだ。


お姉さん
お姉さん

ぴったり2つに当てはまるんだね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

だからエコノミークラス症候群なんて名前がついているんだよね。

こうやって飛行機のエコノミークラスに乗るときに、ウィルヒョウの3成因うちの2つに当てはまってしまう。

そうする事で血栓ができやすくなり、結果的に肺塞栓症になってしまう。

だからこの2つを合わせてエコノミークラス症候群って呼ぶようになったんだ。

まとめ

今日は深部静脈血栓症、肺塞栓症(エコノミークラス症候群)について話をしたよ。

・足の静脈には表在静脈と深部静脈がある

・深部静脈に血栓が出来るのが深部静脈血栓症

・この出来た血栓が肺に飛ぶのが肺塞栓症

・2つが起こるのをエコノミークラス症候群という

・血栓ができるのはウィルヒョウの3成因のうち2つが重なるとき

・エコノミークラスでは2つが重なりやすい状況にある

どうなったら血液が固まりやすくなってしまうか分かったと思うんだ。

ちなみにこれは飛行機だけじゃなくて、車で長距離移動するときでも一緒だよ。

これを予防するには定期的に休憩を取るとか、足に力を入れるといいんだ。

つま先に「ぐっ」と力を入れるだけでも全然違うよ。

どうしてもできないと思うときには、常に足に圧力をかけてくれるストッキングや靴下があるよ。

そういうものを履くのもとてもいいよ。

もちろん過信は禁物だけど、もし気になる人は試してみてね。

※アフィリエイトリンク

コメント