採血後に気分が悪くなったりフラフラする理由とは?たった1つの対策法!

検査
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

採血って痛くて出来ればやりたくない検査だよね。

もしそんな採血後に気分が悪くなったりしたら、

「もう採血なんかしたくない!」

って考えちゃうよね。

実は採血後に気分が悪くなるのは病気とかではなくて誰でも起こる『反射』の1つなんだ。

なぜ起こるのかがわかっているから、対処法もすでにわかっているんだよ。

だから採血後にふらふらしたり気分が悪くなってしまう人は

「採血はすごく嫌なもの」と思わないで、今日僕が話す対処法を試してね。

今日の話を聞いて採血が

『すごく嫌な検査』から『まぁやってもいいかな検査』

になってくれたら嬉しいな。

誰でも採血後に気分が悪くなる

最初に話しておきたいのは

どんな人でも採血後に気分が悪くなることがある

これを知っておいて欲しいんだ。

以前患者さんからこんな質問をされたんだ。

「採血後に気持ち悪くなるんですが、これって私は病気なんですか?」

こういった感じで

  • こんなこと起こるのは自分だけなのかな?
  • 何か悪い病気なんじゃないか?

とか心配になっていると思うんだ。

だけど実はこの現象って誰でも起こる可能性があるんだよね。

「まさかこんな人が…?」という人でもね。

まさかこの人が採血後に倒れるなんて…

これは僕の体験談なんだけど。

病院で採血をしていた時に体格のいいお兄さんがきたんだ。

血管はしっかりしているし、返事もちゃんと返ってくる。

痛みに弱くもなくて採血も毎回普通に終わっているお兄さん。

その採血をやって、採血自体はすぐに終わったんだ。

その後少し休んでもらっていた時に…

急にお兄さんが気分が悪くなって倒れてしまったんだ!

そのあとお兄さんがきて、

「先ほどはご迷惑をおかけしました」

って言いに来てくれてんだよね。

むしろあの時にしっかり顔色を確認して、対処できなくて申し訳なかったです…。

そのあと少しお兄さんと話をしたんだけど、、

まさか自分が採血で倒れるなんて思ってもみなかったらしい。

こんな感じでなぜと思うような人が倒れたりするんだ。

というよりもむしろ若い男の人の方が、多かったりもするんだ。

これにもしっかり理由があるから、一緒に話をしていくね。

採血後に気分が悪くなる理由はこれ

ぴぃすけ
ぴぃすけ

どうして採血後に気分が悪くなると思う?

お姉さん
お姉さん

採血して血液が足らなくなったから?

こう思っている人がすごく多いんだけど実はこれって間違いなんだ。

というのも採血の時に採っている血液量ってかなり少ないんだ。

いっぱい本数を採るから多く見えるけど実際に採っている量としては多くても15~20ml位なんだ。

20ml採ればかなり多い方。

採血菅3本とかだと10ml位で大さじ1杯よりも少ないんだよ。

実は血液ってこんなにある!

人間の体にはだいたい体重の8%の血液があると言われているんだ。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

しょう君なんで隠すの?

しょう
しょう

だって体重ばれるから…。

体重が60kgなら5L近く血液があるわけだね。

こうやって考えると10ml〜20mlがどれだけ少ないかがわかるよね。

ちなみに献血とか行くと体重によって採れる血液量は違うけど多い人は400mlも血液を採ってるんだよ。

だから通常の検査で使用する血液量では、血液が足らなくなるってことはないんだ。

「採血で貧血になる!」

っていう不安がある人が多いんだけど、そういうことはないから安心してね^^

でも実際に採血後に気分が悪くなるのはどうして

貧血じゃないならどうして、採血後に気分が悪くなってしまうのかって不思議だよね。

この理由は実は採血することで体の中では『迷走神経反射』という現象が起きて血圧が下がってしまうんだ。

血圧ってすごく重要なんだ。

血圧が下がると全身にうまく血液を送ることができなくなる。

そうすると血液は酸素を運んでいるから酸素が足らなくなるよね。

こうなると一種の低酸素状態になってしまうんだ。

これが理由で気分が悪くなったり最悪気を失ってしまったりするんだ。

血液と酸欠の関係

血液の重要な働きの1つが『酸素の運搬』というものなんだ。

例えば運動のしすぎでフラフラしたことない?

これも酸欠だよね。

この場合は運動のしすぎで酸素がたくさん必要になっちゃって、足りなくなって酸欠だね。

じゃあ血圧が下がった場合には?

こっちの場合には必要量の酸素が運搬できないということだね。

たくさん酸素を運んでも、たくさん使っていれば足りなくなる。

逆に少ない量しか酸素が運べなければそれもやっぱり足りなくなるね。

迷走神経反射について解説!

じゃあこの血圧を下げる原因の『迷走神経反射』について話をしていくね。

迷走神経反射っていうのは、、

体に対する強い痛みや精神的なショック、ストレスなどが原因となって引き起こされてしまう体の反応

こういうことを言うよ。

そもそも反射ってなに?

そもそもこの反射って何なのかというと、、

例えば熱いものを触った時ってどうなる?

「熱いなー」って頭で考えてから、これは手を離さないとまずいなって考えて、手を離したりする?

そうじゃないよね。

反射的に「熱い!」って手を離すよね。

原理的にはこれと一緒だよ。

針を刺されることが自分が思っているよりも体に負荷がかかってしまう。

それが原因で神経が反応してしまって、血圧が下がってしまうんだ。

血圧が下がることで

  • 冷や汗をかいたり
  • 顔が真っ青になったり
  • 気を失ってしまったり

こういったことが起こるんだ。

ここで最初の話に少し戻るね。

どうして若い男の人が倒れやすいと思う?

どうして若い男の人なのか?

ここで気になるのが、どうして若い男の人が迷走神経反射になりやすいのかを話していくね。

子供とかお年寄りとかも確かにそうなんだけど、

実は僕たち採血する人が一番気をつけて見ているのは若い男の人なんだ。

これどうしてだと思う?

ちょっと若い男の人の代表としてしょう君に聞いてみるね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

しょう君は採血されるのって平気?

しょう
しょう

えっ、全然平気だけど。
(実はちょっと怖いけど)

実はこれが理由なんだ。

若い男の人って血液を見る機会ってほとんどないよね。

しかも女の人に比べて痛みに弱いって言われているんだ。

自分ではあまり気にしていないと思っても男の人は

  • 血液を見ることで精神的なストレス
  • 痛みによる肉体的なストレス

日常ではあまりかからないストレスが体にかかっているんだ。

そうして迷走神経反射が起きて気分が悪くなる人が多いんだ。

しかも若い男の人ってみんな我慢しちゃう

「採血くらいでこんなこと言ったら恥ずかしい」

とか思ってギリギリまで我慢してしまう。

気づいた時には倒れてしまうことも。

だから冷や汗かいていないかなとか、顔色どうかなとか注意してみる必要があるんだ。

こういった理由で若い男の人の方が迷走神経反射が起こりやすいんだよね。

誰でも起こること

迷走神経反射は誰でも起こるものっていうのをちゃんと知っておいて欲しいんだ。

男の人でもなるし、女の人でもなる。

若い人でも、子供でも、お年寄りでも、どんな人でもなるよ。

自分だけとか思わないでね。

体にかかるストレスが原因だから、

「自分だけなんじゃないか…」

というストレスもやっぱり関わってきていることがあるんだ。

心配と思っていると、もっともっと採血が嫌になっちゃうよね。

だけどこういう人の対処法がちゃんとあるから安心してね。

対処法について

「毎回気分が悪くなってしまうから、もう採血はこりごり」

そんな人たちのために対処法を話していくね。

実はこの対処法はすごく簡単なんだ!

それが『横になる』こと。

それだけって思うよね。

実はこれだけで気分が悪くなるのを予防することができるんだよ。

なんで横になるの?

迷走神経反射というのは『血圧』下がってしまうことで、体が酸欠になるということだったよね。

じゃあ人間にとって一番血液が必要なのってどこだかわかる?

『脳』だよね。

血圧が下がると、脳に血液がいかなくなってしまうんだ。

この結果として、気分が悪くなってしまうというわけなんだ。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

どうして血圧が下がるとまず脳に血液がいかなくなると思う?

お姉さん
お姉さん

えっと。重力の関係?

正解だね。

1つの理由としては必要量がもともと多いというのも。

あとは重力で座っている状態とかだと脳に血液を送るためには重力逆らわないといけない。

これって結構大変だよね。

じゃあ逆に下にある足ならどう?

こっちは楽そうだよね。

だから横になって採血するんだ。

こうやって横になると心臓と頭が同じ高さになるよね。

そうするといつも足に送るのと変わらず楽に血液を全身に送ることができるよね。

だから・・・

迷走神経反射への対処法として横になって採血をする

こういうことになるんだね。

ちなみに怪我をしたときとかで血を止めたいときに

「心臓より高い位置にしなさい」

とか言われたことない?

これも理由は一緒だね。

高い位置にあると血液を送ることができなくなるから出血量も減るってことだね。

ただこれは施設にもよる部分はあるから、、

以前気分が悪くなったことがある人は、受付のときとかに職員さんに伝えてもらうと横になって採血できると思うよ。

だからもし心配な人は聞いてみてね^^

まとめ

今日は採血後に気分が悪くなる理由について話をしたよ。

今日の内容をまとめるね。

・気分が悪くなるのは迷走神経反射が原因

・迷走神経反射で血圧が下がり脳に酸素がいかなくなり気分が悪くなる

・誰でもなるが若い男の人が多い

・対策は横になって採血をする

多分びっくりしたこともあるんじゃないかと思うんだ。

採血をしてもらって気分が少しでも悪くなったら早めに近くのスタッフに声をかけたり、近くの人に伝えてもらうようにしてね。

もしいつも採血後に気分が悪くなってしまうんだったら対応できるところも多いから病院のスタッフさんに相談してみてね。

採血って嫌な検査なのに、気分が悪くなったりしたらもっと嫌になっちゃうよね。

そうならないために、今回の内容をぜひ覚えておいてね。

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