
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今回は便秘について原因から今日からできることについて詳しく話をしていくね。
便秘ってすごく身近な悩みだよね。
しかも便がでないことで、放っておくとお肌が荒れたり、気分まで落ち込んじゃうこともあるんだ。
だからそんな便秘について
- 便秘の原因
- 食材について
- 便秘薬について
こういった内容で、この1記事でしっかり便秘についてわかるように解説をしていくね。
便秘が起こる原因
最初は便秘が起こる原因から話をしていくね。
便秘って、一言で「出ない」って言っても実はいろんなタイプがあるんだ。
腸がうまく動かないのか
便が固くなりすぎてるのか
腸のどこかに通りにくい場所があるのか
こうやって原因によって、対策も変わってくるんだよ。

便秘を対策するには、原因が大切ってことだね!

そういうこと!原因にあった対策をする必要だから、まずはどういった仕組みで起こっているかを知るのが重要だよ。
医学的に便秘は大きく
- 機能性便秘
- 器質性便秘
この2つに分けられるんだ。
ここから詳しく説明していくね。
機能性便秘
機能性便秘っていうのは、腸そのものに病気があるわけじゃないのに、腸の動きや働きがうまくいかなくて便が滞っちゃうタイプだね。

私も便秘なんだけど、こんな感じだ。

実は便秘の人のほとんどがこっちのタイプなんだ。
便が出るまでの流れを簡単に説明すると、食べ物は胃と小腸で消化吸収されて大腸に運ばれる。
そうしたら大腸で「ぜん動運動」っていう波みたいな動きをして便を前に送っていくんだ。
これが弱くなったりリズムが乱れたりすると便が進まなくなるんだよ。
この時に水分や食物繊維が不足していると便が硬くなってさらに動きが悪くなるんだ。
あと運動不足で腹筋が弱いと便を押し出す力が落ちてしまうとも言われているよ。

腹筋なんかも関係あるんだ。

そうだね。筋肉も関係があるし、腹筋運動をすると腹部に刺激が与えられるのもいいっていうね。
他にもストレスも大きな原因なんだ。
腸の動きって自律神経にすごく左右されるんだけど、ストレスが続くと腸を動かす副交感神経の働きが弱くなって、ぜん動運動がピタッと止まりやすくなるんだ。
腸が緊張するってイメージだね。
あと、意外と多いのが「便意を我慢する習慣」なんだ。
便を出すタイミングが体の中で決まってるんだけど、忙しい朝にトイレに行かないとか、外で落ち着かなくて我慢すると、だんだん直腸が鈍感になって便意を感じにくくなっちゃうんだ。
これを「直腸性便秘」って言って、放っておくと便が大きく固まりやすくなって余計に出にくくなるんだ。

我慢は、よくないっていうしね。

忙しいとなかなか難しいけど、やっぱり行きたい時にしっかりいくってのが重要だね。
あと女性に多いのが「排出障害型」の便秘なんだよ。
これは腸の動きはあるのに、便を出すときに使う骨盤底筋がうまく働かないせいで押し出せなくなるタイプなんだよ。
肛門の筋肉が必要以上にキュッと締まってしまう人もいて、便はあるのに出ない…という状態になることがあるんだ。
器質性便秘
次が器質性便秘だね。
これは、腸の中に「物理的な問題」があって便が通りにくくなるタイプなんだ。
例えば何かが腸の内側で塞いでいたり、狭くなっていたりしているときに、便が物理的に進めない状態だね。
原因として多いのは、
- 大腸ポリープ
- 大腸がん
この2つになるよ。
ポリープが大きくなると腸の内側が狭くなるし、大腸がんができるとさらに通り道が細くなって便が細くなったり出にくくなったりするんだ。
この他には腸の炎症が原因で狭くなることもあるね。
クローン病や潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患では、腸の壁が厚くなって狭窄ができることがあるんだ。
これも便がつっかえてしまう原因になるんだよ。
機能性便秘の場合には、生活習慣を整えることが大切なんだけど、器質性便秘は原因が病気そのものだから、生活習慣だけで改善しないことが多いんだ。
だから症状が急に変わったり、痛みや血便があるときは自己判断せずに早めに病院に行ってね。
便秘を防ぐと言われている食材
そうしたら次は機能性便秘の改善のために良いとされている食べ物について紹介していくね。
やっぱり便秘は、腸の動きとか水分量だけじゃなくて、毎日の食事の影響がすごく大きいんだ。
だから食べるものをちょっと工夫するだけで便がやわらかくなったり、腸が動きやすくなったりするんだ。

そういえば薬ってどうなの?

薬自体が悪いわけじゃないけど、やっぱり飲み続けるわけにはいかないから、生活の中でできることはやっていく必要があるね。
ちなみに薬については、また後で話していくね。
だから便秘を防ぐために特に効果が期待されている食材を、働きごとに分けて説明するよ。
食物繊維
まず大事なのは「食物繊維」なんだ。

食物繊維ってよく聞くとおもうけど、2種類あるのは知ってる?

食物繊維は食物繊維じゃないの?
実は食物繊維には大きく分けて
- 不溶性
- 水溶性
この2種類があるんだよ。
実はこの2つは働きがぜんぜん違うから、どっちかだけに偏ると逆に便が詰まりやすくなることもあるんだ。
●不溶性食物繊維
不溶性食物繊維はね、水を吸って膨らむ性質があるんだ。
そうすると便の量を増やして腸を刺激してくれるんだよ。
「カサまし」効果だみたいな感じだね。
具体的な食材としては、
- ごぼう
- キャベツ
- 豆類
- きのこ類
- 玄米
なんかに多く含まれているよ。
ただ便が硬くて動きにくくなっている人がこれを大量にとると、さらに詰まりやすくなることがあるから注意が必要だよ。
●水溶性食物繊維
一方で水溶性食物繊維は、水に溶けてゼリーみたいな状態になる食物繊維だね。
これは便をやわらかくしてスムーズに動かしてくれるんだ。
しかも腸内細菌のエサにもなるから、腸内環境を整えてくれる働きもあるんだよ。
- 海藻類
- オートミール
- りんご
- キウイ
- バナナ
- 里芋
などが水溶性繊維の代表だね。
ちなみに水溶性の食物繊維で個人的に良いと思っているのが、イヌリンってやつなんだ。
もし気になる人はここで詳しく紹介しているよ。

発酵食品
「発酵食品」も腸にとってはすごくいいね。
- ヨーグルト
- 納豆
- 味噌
- キムチ
こういった食べ物は腸の中の善玉菌を増やしたり、菌のバランスを整える働きがあるんだ。
特にビフィズス菌や乳酸菌は、便をやわらかくする短鎖脂肪酸っていう物質を作ってくれるから、便秘改善にはもってこいと言われているよ。
ただし、ヨーグルトは自分の腸に合う菌が人によって違うから、何種類か試すのがポイントだったりするよ。

私はヨーグルト食べると、お腹が緩くなっちゃうんだよね…。

もしかしたら乳糖不耐症かもね。そういった場合には、プロバイオティクスのサプリなんかもいいかもね。
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油
意外と忘れられがちなのが「油」だったりするね。
油は腸の中で潤滑油みたいな働きをしてくれて、便がスルッと動きやすくなるんだ。
特にオリーブオイルやアボカド、ナッツは良質な脂質としておすすめなんだよ。
食事に小さじ1杯オリーブオイルを足すだけで便が出やすくなる人もいるんだよ。
ダイエットをしていたりして、油を控えすぎてしまうと便秘になることもあるから気をつけてね。
水分
そして最後に超重要なのが「水分」なんだ。
便が硬くなる一番の理由は水分不足だから、どんなに食物繊維をとっても水が足りないと逆に便が重くなって動かなくなるんだよ。
1日にだいたい1.2〜1.5リットルの水分が目安で、特に朝にコップ1杯の水や白湯を飲むと腸のスイッチが入ると言われているよ。

毎日の食事を少し考えて食べるってことが大切だね。

そうだね。食事を少し意識するだけでも腸の状態は変わっていくよ。だから自分の体に合う食材を少しずつ試してみてね。
便秘薬について
最後は便秘薬について少し話をしていくね。

ちなみに便秘薬ってどういう薬のイメージがある?

うーん…なんか強制的に便を出すイメージがある。
実は便秘薬にはいろんな種類があって、働き方もまったく違うんだ。
- 腸を直接動かすタイプ
- 便を柔らかくするタイプ
- 腸の中に水分を引き込んで動きを助けるタイプ
- 腸の内壁から水分を分泌させる薬
こうやっていろいろあるんだよ。
だから便秘薬を選ぶときに一番大事なのは…
自分の便秘が「どの仕組みで起きているのか」を理解して、それに合ったタイプを使うこと
便が硬いタイプの便秘なのか、腸の動きが弱いのか、直腸に便が溜まって出せないのか…。
これによって使うべき薬は違うし、逆の薬を使うと効果が出ないどころか悪化することもあるんだ。
各便秘薬の仕組みとタイプ
ここでは便秘薬を大きく5つのタイプに分けて話をしていくね。
① 浸透圧性下剤:便をやわらかくしてスムーズに動かすタイプ
これは腸の中に水分を引き込んで、カチカチになった便をふんわり柔らかくする薬だよ。
代表は酸化マグネシウム(マグミット)、モビコール、ラクツロースなどだよ。
これは便の硬さが原因の便秘にすごく合っていて、医療現場でも一番最初に使われることが多いんだよ。
お腹が痛くなりにくいのも特徴なんだよ。
② 刺激性下剤:腸に「動け!」と直接指示するタイプ
大腸の神経を刺激して、強制的にぜん動運動を起こす薬だよ。
センナ、ピコスルファート、ラキソベロンなんかが有名だね。
効き目が早いから「今日なんとか出したい!」というときには便利だけど、毎日使うと腸が刺激に慣れてしまって動きにくくなると言われているよ。
③ 腸管分泌促進薬:水分を腸壁から出させる薬なんだよ。
これは最近よく使われるタイプで、アミティーザ(ルビプロストン)やリンゼス(リナクロチド)がこの仲間だよ。
腸の中に自然な水分を分泌させて便を柔らかくしてくれるんだ。
刺激性下剤よりもお腹の痛みが出にくく、慢性便秘の人にも使いやすいと言われているよ。
④ 腸の動きを整える薬(腸管運動調整薬)
ぜん動運動を自然なリズムに整える薬で、いわゆる腸の調子を整えるタイプだね。
機能性便秘の中でも「腸がサボっているタイプ」に向いている薬なんだよ。
⑤ 直腸に直接作用する薬:浣腸や坐剤
便が出口付近で固まってしまっているときには、このタイプが最適だね。
グリセリン浣腸や新レシカルボン坐剤は、数分で効果が出るから、直腸性便秘にはかなり有効なんだよ。
子どもや高齢者で重宝されるよ。

便秘薬っていってもたくさん種類があるんだね。

そうだね。だから自分の便秘に合わせて薬を選ぶ必要があるから、迷った時には病院で相談してね。
まとめ
今回は便秘について話をしてきたよ。
・便秘は「腸の働きの問題(機能性)」と「腸の構造的な問題(器質性)」の2つに大きく分けられる
・機能性便秘は、ストレス・水分不足・食物繊維不足・運動不足・便意の我慢など生活習慣が深く関わる
・器質性便秘は、大腸ポリープや大腸がん、炎症による狭窄など物理的に便の通りが悪くなるタイプ
・便秘を防ぐには、不溶性と水溶性の食物繊維、発酵食品、良質な油、水分のバランスが大切
・便秘薬には便を柔らかくする薬、腸を動かす薬、水分分泌を促す薬、浣腸などさまざまなタイプがある
・自分の便秘に合わせて薬を使うことが必要だから、迷ったら病院で相談をする
どうだったかな?
便秘は体からの「SOS」かもしれないから、無理せず自分の体に合った方法でケアしてあげてね。
ただの便秘と思わずに、もし気になる症状がある場合には一度病院で相談してみてね。
まずは明日の朝、コップ一杯のお水を飲むところから始めてみようね!
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