
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
赤ちゃんって小さくて、本当にかわいいよね。
そんな赤ちゃんって、あっという間に大きくなる。
「赤ちゃんって、生まれてからしばらくはミルク(母乳)だけで大きくなるけど、どうしてそれだけで成長できるんだろう?」
って不思議じゃない?
僕たちはご飯や野菜、お肉など、いろんな食べ物から栄養をとっている。
でも、赤ちゃんは母乳だけ。
それなのに、どんどん大きくなっていくよね。
今回は、そんな「母乳」のすごさについて話をしていくね。
赤ちゃんが成長するのに必要なもの

ちなみに母乳って、何から作られているか知ってる?

それは知ってる!血液でしょ。
そうだね。
だから「白い血液」と呼ばれることもあるよ。
この母乳には、赤ちゃんが成長するための栄養はもちろん、感染症などから体を守るための免疫成分も含まれているんだ。
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ自分の免疫が弱いから、お母さんの母乳からその力をもらっているんだね。
ちなみに、母乳の成分はずっと同じではなく、赤ちゃんの成長に合わせて変化していくよ。
・産後5日ほどまでは「初乳」といって、黄色くて少し粘り気がある母乳が出る。
この時期の母乳には免疫成分がとても多く含まれていて、赤ちゃんを病気から守る働きをしているんだ。
また、胎便(お腹の中でたまった便)を出しやすくする物質も含まれているから、黄疸の予防にも役立つよ。
・産後2週間ごろまでは「移行乳」と呼ばれ、少しずつ白っぽくサラサラしてくる。
この時期はたんぱく質や免疫成分がやや減る一方で、脂肪や糖質が増えて、よりエネルギーを作りやすい母乳になるんだ。
・その後は「成乳」といって、白くサラサラした母乳に変わる。
このころには赤ちゃん自身も少しずつ自分の免疫を作れるようになってくるよ。
こうやって母乳の成分は、赤ちゃんの成長段階にあわせて自然に変化する。
まるで赤ちゃんの成長を見守るように、母乳そのものが進化していくんだね。
母乳は栄養満点
母乳の中には、赤ちゃんが育つために必要な栄養がしっかり詰まっているんだ。
たとえば、
- 消化吸収の良いたんぱく質
- エネルギー源となる脂肪
- 体を作るアミノ酸
- 骨や臓器を作るためのミネラルやビタミン
- 腸内環境を整えるオリゴ糖
などがあるよ。
しかも母乳の栄養は、赤ちゃんの消化器官に合わせて絶妙なバランスで含まれているんだ。
だからミルクよりも消化しやすく、吸収率も高いんだよ。
母乳を飲むことで、赤ちゃんの腸内に「ビフィズス菌」などの善玉菌が増え、免疫の発達にもつながるよ。

赤ちゃん専用の完全栄養食みたいだね。
離乳食に切り替える時期
母乳には1年以上経っても免疫成分や栄養素が含まれているよ。
でも、赤ちゃんの体が成長するにつれて、母乳だけでは足りなくなる栄養も出てくるんだ。
特に「鉄分」「ビタミンA」「亜鉛」などは、母乳だけでは十分に補えなくなるんだよ。
生後4〜5か月ごろから、こうした栄養を補うために離乳食を始めるのが一般的だね。
生後1歳から1歳6か月くらいで「幼児食」へ移行することが多いけれど、母乳はスキンシップの一環として続けてもいいんだ。
最近では、世界保健機関(WHO)でも「2歳ごろまでは母乳を続けることを推奨」しているよ。

結構長く推奨しているんだね。

そうだね。ちなみに厚生労働省では1歳半ごろを目安にしているよ。
お母さんにとっても赤ちゃんにとっても、授乳は安心感や絆を深める大切な時間。
だから、無理にやめる必要はないんだ。
まとめ
今日は、「赤ちゃんがなぜ母乳だけで成長できるのか」について話してきたよ。
・母乳はお母さんの血液から作られている
・免疫成分が含まれ、感染症から守る
・成分は成長に合わせて変化する
・栄養バランスが完璧で吸収率も高い
・離乳期には鉄分、ビタミンなどを補う必要がある
母乳は赤ちゃんにとって、ただの食べ物じゃなくて「命をつなぐ最初の栄養」。
お母さんの体が作り出す、世界でいちばん優しいごはんなんだね。
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