
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
この間お姉さんから…

尿検査で再検査になっちゃった…
病気なのかな。。。
こんな相談を受けたんだよね。
でも実はこの原因って前日に飲んだビタミンCが関係していたんだ。
ビタミンCって体にいいって言われてるよね。
でもビタミンCって飲みすぎると尿検査に影響が出たりするんだよ。
今日はそんなビタミンCについて
- なぜビタミンCで影響が出る?
- どの検査項目に影響がある?
- いつからビタミンCを摂るのを辞める
こういった内容を詳しく解説していくね。
なぜ尿検査にビタミンCで影響が出るの?
最初にどうして尿検査の時に、ビタミンCを摂り過ぎると検査に影響が出るかを話していくね。
これはビタミンCの作用によるものなんだ。
ちなみにビタミンCは、アスコルビン酸とも言うよ。
このアスコルビン酸って還元作用があるんだよ。

還元作用って何?
還元作用っていうのは…
他の物質から、酸素を奪ったりする働きのこと
逆に酸素を与える働きをすることを、酸化作用をって言うんだ。
日常的に目にするのは酸化が多いね。
ちなみに10円玉とかが黒く汚れているのは、この酸化作用のせいなんだよ。
逆に10円玉を綺麗にする方法があると思うんだけど、これは還元作用を使っているってことだね。

レモン果汁なんかで10円玉を綺麗にするのってこれ?

そうそう。ビタミンCの還元作用によるものだね。
それで尿検査っていうのは…
酸化作用を利用して検査している
だから尿検査の前にビタミンCを取りすぎると還元作用によって、偽陰性になってしまうことがあるんだ。
どの検査項目に影響が出る
ビタミンCが偽陰性の原因になる。
これは分かったね。
じゃあ次はどの検査項目に影響が出るのかを話をしていくよ。
尿検査の中にはいろいろな項目があるよね。
その中でもビタミンCでは、この4つが偽陰性になるよ。
- 尿潜血
- 糖
- ビリルビン
- 亜硝酸塩
この4つの項目は酸化作用を使って陽性かどうかを決定しているんだ。
だから尿中にビタミンC(アスコルビン酸)があると、陰性になってしまうんだね。
ビタミンCはいつからやめればいい?
でもビタミンCって定期的に摂っている人も多いと思うんだ。
飲み物とかサプリメントとかでも結構入っているしね。
そんな人たちは尿検査をする、どのくらい前からビタミンCを多く摂るのをやめればいいかを話していくね。
基本的には尿検査の2〜3日前くらいからはビタミンCの摂りすぎは、やめといた方がいいよ。

私は前日も飲んでた…

それ診察の時に伝えた?

聞かれたから飲んでるって答えたね。
お姉さんの再検査の理由はこれかもしれないね。
基本的にビタミンCで影響がある項目は陰性になっていれば異常なしと判断される項目。
でもビタミンCの影響で…
『偽陰性になっている可能性が否定できない』
だから再検査をして、陰性となっていることを確認するみたいな感じかもね。
ビタミンCが尿中に20mg/dlくらい出ると偽陰性になってしまうことがあるんだ。
ちなみにビタミンCを1000mgくらい摂ると、100mg/dlという量が尿中に排出されるんだ。
1000mgって多いと感じる?
これ言葉の面白いところなんだけど、ビタミンCが1000mgって1gだからね。
この量をレモンとかで摂ろうと思うとかなり大変だけど…
飲み物とかサプリメントとかで摂ると結構すぐだから気をつけてね。
まとめ
今日はビタミンC(アスコルビン酸)が、尿検査にどういう影響があるかを話したよ。
・ビタミンCには還元作用がある
・この還元作用の逆は酸化作用
・尿検査は酸化作用を使って検査している項目がある
・そのためビタミンCで偽陰性になることがある
・項目は尿潜血、糖、ビリルビン、亜硝酸塩の4つ
・2~3日前からはビタミンCの摂取は控える
こんな感じでビタミンCって、その作用が検査に影響を出してしまうこともあるんだ。
急に検査があるとかだと難しいけど、健康診断で尿検査をする場合なんかは、気を付けてね。
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