
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
涙ってどういうときに出るか知ってる?
悲しいとき、うれしいとき、痛いとき、笑いが止まらないとき、あくびしたとき。
いろんな場面で涙って出るよね。
そんな涙だけど…
- どうして涙が出るのか
- 涙ってそもそも何でできてるのか
- どんな役割があるのか
って考えたこと、あまりないかもしれないね。
今日はそんな涙について、解説していくよ。
涙って何からできている?
目の奥にある「涙腺(るいせん)」という、涙をつくる工場のようなところがあって、ここで涙はつくられてるんだ。
ただし、昔の説明だと「血液を元にしてつくられてる」とされていたけど、実際にはもう少し複雑なんだ。
最新の知見では、涙は
- 水分
- 電解質
- 粘液(ムチン)
- 脂質
- たんぱく質
など、多くの成分でできていると分かってきてるんだよ。

昔は血液から赤血球がなくなったものみたいに聞いたことあった。

今は、もう少し詳しく分かってきているんだね。
涙が流れる理由
「普段はあんまり涙出ないのに、痛かったり笑いすぎたり、感情が動いたときにドバーッと出る」って経験あるよね。
どうしてそうなるのか、簡単に言うとこんな仕組みだよ。
- 涙は「基礎涙」として少しずつ作られて、まばたきなどで目の表面に行き渡って、目を乾燥から守ったり、ホコリを流したりする
- 目にゴミが入ったり、砂が飛んできたり、タマネギで刺激を受けたりすると、「反射涙」が出て、目を守るために大量に涙が出る
- 強い感情(悲しい・嬉しい・痛いなど)が動いたときには「感情涙」が出る。このとき、涙の量や成分が変わることも研究で分かってきている
感情が動くと、体の自律神経(勝手に動く神経系)が影響を受けて、涙を出すことが「体のバランスをとる仕組み」のひとつとして働いている可能性があるんだって。
例えば「交感神経が強く働きすぎたとき」に涙を出して
「副交感神経を働かせて落ち着きを取り戻す」
といった考え方だね。
最近の研究でも「涙が出ることによって交感神経から副交感神経へ移行する変化が観察された」という報告があるんだよ。

よく泣いたらスッキリしたっていうけど、意外と間違ってないのかも知らないね。

まさしくそんな感じだね。
涙の役割
涙って、感情のときに出るイメージが強いけど、
- 目そのものを守る
- 目を快適にする
こういったことのためにすごく重要な役割を果たしていたよね。
まとめていくと、以下のようなものがあるよ。
目の潤いを保つ
まばたきをしても、目がすぐ乾いたりヒリヒリしたりしないよう、涙が目の表面を覆って保護しているんだ。
これによって、目を滑らかに、軽く光を通す状態にしてるんだ。
目に栄養・酸素を補給する
目の角膜(かくまく)には血管が通っていないから、直接血液から栄養や酸素を受け取りにくい。
そこで、涙が補助的な役割を持って、角膜の細胞に必要な栄養・酸素を届けてたり、老廃物を流したりしているんだ。
目を守る・洗い流す
目に異物(ホコリ・砂・花粉など)が入ると痛かったり、炎症起こったりするよね。
涙が「異物を洗い流す」「抗菌たんぱく質でばい菌から守る」という働きを持っているよ。
視界をクリアにする
涙の膜が目の表面に均一に広がることで、光が滑らかに屈折(曲がること)して、きれいに見えるようにしてくれてるんだ。
涙の膜が乱れていたり薄かったりすると、視界がぼやけることもあるんだ。
まとめ
今日は涙という話をしたよ。
・涙は「涙腺」で作られていて、水分、電解質、脂質、ムチン、たんぱく質などからできている
・涙には「基礎涙」「反射涙」「感情涙」の3種類があり、状況によって成分や量が異なる
・感情が動くと自律神経が刺激され、涙を流すことで心を落ち着かせる働きがある
・涙は目を潤し、酸素や栄養を届け、異物や菌を洗い流す大切な役割を持つ
・涙の膜が視界をクリアに保ち、光の通り道を整えてくれている
涙は心の反応だけでなく、目や体を守るための仕組みでもあるんだね。
次に涙が出たときは、「体がバランスを取ろうとしてるんだな」って思ってね。
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