
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
コーヒーを飲む習慣がある人の腸には、「コーヒーと関係が深い菌」がいるかもしれないんだ。
2024年の研究では、コーヒー摂取とLawsonibacter asaccharolyticusという腸内細菌の量や保有率との強い関連が報告されたよ。
ただし、この菌が多ければ健康、コーヒーを飲めば健康になるという話ではないよ。
ただちょっとコーヒー好きには面白い研究かも!
そんな研究で分かったことと、まだ分からないことを分けて見ていくね。
腸内細菌と腸内マイクロバイオームとは

腸の中には、細菌をはじめとする多くの微生物が暮らしているよ。
腸内細菌はその中の細菌を指し、腸内マイクロバイオームは微生物の集まりや、それらが持つ遺伝情報を含めた全体を表す言葉として使われるんだ。
腸内の構成は食事だけでなく、年齢、薬、生活環境など多くの要因と関係するよ。
同じ食品を取っても、全員が同じ変化をするわけではないんだ。
コーヒーと腸内細菌を調べた2024年の研究

今回の中心は、2024年に『Nature Microbiology』で発表された研究だよ。
研究者は、米国と英国の複数コホートから、詳しい食事情報と便のメタゲノムデータがある2万2867人を解析したんだ。
※コホート:共通の属性や条件を持つ「集団・グループ」のこと
さらに211コホート、5万4198人分の公開データを統合して、異なる集団でも同じ関係がみられるかを確かめたよ。
コーヒーを飲む人で特定の菌が多くみられた

研究の解析では、コーヒー摂取と正の関連を示す菌が複数見つかったよ。
なかでも最も強い関連を示したのが、Lawsonibacter asaccharolyticusだったんだ。

菌の名前って難しいよね。

確かにね。種類ごとで分かりやすいように名前がついていたりするからちょっと長いしね。
それで、この菌の中央値は、コーヒーを飲まない人と比べて、飲む人で4.5から8倍高かったと報告されているよ。
しかもコーヒーを飲む人と飲まない人の腸内細菌の違いは、複数の集団で繰り返し確認されたんだ。

これって8倍健康ってこと!?すごい!

そういうわけじゃないよ。あくまでも菌の量の違いだよ。
それで、この菌は腸の健康に良い影響を与えるとされる「酪酸」を作り出すことが知られているんだ。
だからもしかしたらコーヒーで腸内環境がちょっとよくなる可能性があるって感じだね。
ちなみにコーヒーで話題になる成分の1つがカフェインだけど…
今回はデカフェを含む解析でも関連がみられたため、カフェインだけでは説明できない可能性があるよ。
培養実験でコーヒーが菌の増殖と関連

研究では人のデータだけでなく、菌を培養する実験も行っているよ。
培地へコーヒーを加えると、加えない条件よりLawsonibacter asaccharolyticusの増殖が促される結果だったんだ。
また438人の血漿メタボローム解析では、キナ酸やその関連物質がコーヒー摂取とこの菌の両方に関連していたよ。
コーヒーにはカフェインだけでなく、クロロゲン酸など多くの成分が含まれているんだ。
こうした成分や代謝物が菌の生育環境に関わる可能性が考えられているよ。
「この菌が多い=健康」とはまだ言えない

この研究から分かるのは、コーヒー習慣と特定の菌が強く結びついていたことだよ。
この菌は、上でも話したように酪酸をつくりだすことが知られているよ。
でもそれ以外もあるから、健康に良いのか、悪いのか。
増えたことで病気のリスクが変わるのかまでは、この研究だけでは分からないんだ。
- 人の解析は主に観察研究で、原因と結果を断定できない
- コーヒーの種類、量、飲み方は人によって異なる
- 食事や薬、生活習慣など別の要因も腸内細菌に関係する
- 培養実験の結果をそのまま人体へ当てはめられない
だから腸内細菌を増やす目的で、無理にコーヒーを飲み始める必要はないよ。
カフェインで眠れない人、動悸や胃の不快感が出る人は、自分の体調を優先してね。
「コーヒー好きな菌」は興味深い発見。でも、健康を保証する菌ではない。
こういった結論だね。
まとめ

今回は、コーヒー摂取と腸内細菌の関係を調べた研究についてまとめてきたよ。
・腸内マイクロバイオームは、腸に暮らす微生物と遺伝情報を含む広い概念
・2024年の研究では、コーヒー摂取とLawsonibacter asaccharolyticusに強い関連がみられた
・コーヒーを飲む人では、この菌の相対的な存在量が高かった
・培養実験では、コーヒーを加えた条件で菌の増殖が促された
・菌が多いことやコーヒーを飲むことが、健康を保証するわけではない
食べ物や飲み物と腸内細菌の関係は、まだ研究の途中だよ。
今回の発見は、日々の食事に微生物がどう反応するかを調べる手がかりなんだ。
参考文献
この記事は以下の医学論文・公的資料を参考に、一般向けに分かりやすく解説したよ。
- Manghi P, et al. Coffee consumption is associated with intestinal Lawsonibacter asaccharolyticus abundance and prevalence across multiple cohorts. Nature Microbiology. 2024;9:3120?3134.
- National Institute of Environmental Health Sciences: Microbiome
- National Center for Complementary and Integrative Health: Probiotics: Usefulness and Safety



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