
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
コーヒーって毎日飲んでいる人も多いよね。
朝起きたときに飲んだり、仕事の休憩中に飲んだり、「コーヒーを飲まないと1日が始まらない!」なんて人もいるんじゃないかな。
そんな身近なコーヒーについて、2026年に医学雑誌JAMAでとても興味深い研究が発表されたんだ。
それが、「コーヒーを飲む人は認知症になりにくいのか?」という研究だよ。
しかも数百人を調べたような小さな研究ではなくて、13万人以上を対象に長期間追跡しているんだ。
今回は、どんな研究だったのか、コーヒーをどのくらい飲んでいた人で違いがあったのか。
僕たちはこの結果をどう受け取ればいいのかを一緒に見ていくね。
コーヒーと認知症の関係を調べた大規模研究

まずは今回の研究がどんな内容だったのかを見ていくね。
研究人数や追跡期間を知っておくと、今回の結果がどんなデータから出てきたものなのかが分かりやすいよ。
13万人以上を最大43年間追跡
今回使われたのは、アメリカで長年続けられている2つの大規模な研究なんだ。
- Nurses’ Health Study
- Health Professionals Follow-up Study
今回の解析対象になったのは、合わせて131,821人だったよ。
研究開始時点の平均年齢は、女性がおよそ46歳、男性がおよそ54歳だったんだ。
そして食生活について2〜4年ごとに繰り返し調べながら、その後に認知症を発症したかどうかを追跡しているよ。
研究期間中に認知症になった人は11,033人だったんだ。

一度だけ「コーヒーを飲みますか?」って聞いた研究じゃないんだね。

そうなんだ。数年ごとに食生活を調べながら、長期間の摂取状況を評価しているところもポイントだね。
コーヒーを飲んでいた人の認知症リスクはどうなった?
そうしたら、一番気になる結果を見てみよう。
研究では、カフェイン入りコーヒーの摂取量によって参加者を分けて、認知症になるリスクに違いがあるかを調べているんだ。
その結果、いろいろな生活習慣や健康状態を考慮したあとでも、カフェイン入りコーヒーの摂取量が多いグループでは認知症リスクが低いこととの関連がみられたよ。
この結果を簡単に言うと、一番摂取量が少ないグループと比べて、認知症になるリスクが約18%低いこととの関連がみられたということだね。
さらに、「最近、記憶力が落ちてきた気がする」といった自覚的な認知機能低下についても調べられているよ。
- 摂取量が最も少ないグループ:9.5%
- 摂取量が最も多いグループ:7.8%
認知機能テストでも、カフェイン入りコーヒーを多く飲んでいた人の方がわずかに良い結果がみられたんだ。
飲み方で違いがあった?

コーヒーを飲む人で認知症リスクが低かったとしても、どのくらい飲んでいたのかは気になるところだよね。
ここでは摂取量による違いと、カフェイン入り・デカフェの違い、さらにお茶ではどうだったのかを見ていくよ。
どのくらい飲んでいた人で差がみられた?
今回の研究で1日およそ2〜3杯のカフェイン入りコーヒーを飲んでいた人で、認知症リスクが低い関連がみられたんだ。
ちなみに、この研究ではコーヒー1杯を約237mLとして計算しているよ。

これって3杯より5杯、5杯より10杯って増やした方がもっといいの?

そういう結果ではなかったんだよ。
ただこれは、それ以上たくさん飲んだからといって、認知症リスクがどんどん下がっていったわけではなかったんだ。
むしろ「ほどほどの量」で低い認知症リスクとの関連がみられたというところがポイントだね。
カフェイン入りとデカフェで結果は違った?
そして今回の研究で、特に面白いのがここなんだ。
研究者たちは、
- カフェイン入りコーヒー
- カフェインを取り除いたデカフェ
を分けて調べているよ。
その結果、カフェイン入りコーヒーでは認知症リスクが低いこととの関連が確認された一方で、デカフェでは同じような関連が確認されなかったんだ。

ということは、やっぱりカフェインが認知症を防いでいるんじゃないの?

そう考えたくなるよね。でも、これだけでカフェインが原因だとはまだ言えないんだ。
たとえば健康上の理由やカフェインへの反応によって、途中からデカフェに変更した人もいる可能性があるよ。
つまり、デカフェを選んでいる人とカフェイン入りを選んでいる人では、もともとの健康状態などに違いがあった可能性も考えないといけないんだ。
実はお茶についても調べられている
この研究、実はコーヒーだけを調べたものじゃないんだ。
お茶についても調べられていて、お茶を飲んでいる人でも認知症リスクが低いこととの関連が確認されたよ。
コーヒーだけじゃなくて、お茶やカフェインの摂取量でも似た傾向が出ているところは興味深いよね。
なぜコーヒーと認知症が関係する可能性があるの?

ここまでで、コーヒーを飲んでいる人では認知症リスクが低いこととの関連がみられたのは分かったよね。
じゃあ、なぜそんな関係がある可能性があるのか。まだ答えが確定しているわけではないけど、いくつか考えられていることがあるんだ。
カフェインだけが理由とは限らない
まず考えられているものの1つがカフェインだね。
カフェインは、脳の中でアデノシンという物質の働きに影響するんだ。
実験研究では、神経細胞の働きや炎症、アルツハイマー病に関係するアミロイドβなどの経路への影響も研究されているよ。
ほかにも、
- インスリン感受性
- 血管機能
- 神経炎症
こういったものへの影響が認知機能と関係する可能性も考えられているんだ。
コーヒーに含まれるさまざまな成分
それに、コーヒーってカフェインだけでできているわけじゃないんだよ。
コーヒーには、
- ポリフェノール
- クロロゲン酸
など、さまざまな成分が含まれているんだ。
こうした成分についても、酸化ストレスや血管機能などとの関係が研究されているよ。
お茶にもカテキンなどが含まれているから、今回の結果を「カフェインだけ」で説明できるかはまだ分からないんだ。
「コーヒーのどの成分が、どのように関係しているのかはまだ研究途中」
今の段階では、こう考えておくのがいいと思うよ。
コーヒーを飲めば認知症を予防できる?

ここまで聞くと、「じゃあ認知症予防のためにコーヒーを飲めばいいんだ!」って思うかもしれないよね。
でも、今回の研究を正しく理解するためには、「関連」と「原因」を分けて考えることがとても大切なんだ。
今回の研究だけでは原因と結果まではわからない
今回の研究から分かったのは、
「コーヒーを飲んでいる人では認知症リスクが低いこととの関連がみられた」
ということなんだ。
今回の研究は観察研究と呼ばれるものなんだ。
参加者に研究者がコーヒーを飲ませたり飲ませなかったりしたわけではなく、普段の生活でどのくらいコーヒーを飲んでいたのかを調べて、その後の認知症発症との関係を見ているんだ。

コーヒー以外の生活習慣が違っていた可能性もあるってこと?

その通りだね。研究ではいろいろ調整しているけど、すべての違いを完全になくせるわけじゃないんだ。
研究では、喫煙や運動、食生活、糖尿病、高血圧など、結果に影響しそうなさまざまな要因を統計的に考慮しているよ。
それでも、調べきれていない生活習慣や健康状態の違いが残っている可能性はあるんだ。
さらに、認知機能が低下し始めたことでコーヒーを飲む量が変化したという逆の可能性も完全には否定できないよ。
認知症予防のために無理して飲む必要はある?
そうすると次に気になるのが、「今までコーヒーを飲んでいなかった人も飲み始めた方がいいの?」というところだね。
今回の研究だけを理由に、認知症予防のために無理してコーヒーを飲み始める必要はないと思うよ。
なぜなら、コーヒーを飲み始めることで認知症を予防できることまで確認された研究ではないからね。
普段からコーヒーが好きで飲んでいる人なら、今回の研究はちょっと嬉しい結果かもしれないね。
コーヒーを飲むときに知っておきたい注意点

最後に、コーヒーやカフェインを摂るときの注意点についても知っておこう。
今回の結果だけを見て、「認知症のために毎日たくさんコーヒーを飲もう」と考えるのはおすすめできないんだ。
というのも、カフェインの効き方にはかなり個人差があるよ。
- 全然平気な人
- 眠れなくなる人
- 動悸を感じる人
- 不安感が強くなる人
同じ量を飲んでも、人によって反応が違うんだ。
一般的には、多くの健康な成人では1日400mg程度までのカフェインが一つの目安とされているよ。
ただし、カフェインへの感受性や代謝には大きな個人差があるんだ。

認知症に良いかもしれないからって、寝る前にも無理して飲む必要はないんだね。

そうだね。好き嫌いもあるし、睡眠に悪影響が出るなら、無理して飲む必要はないって感じだね。
認知症予防のために飲むというより、自分の体質や睡眠への影響を考えながら楽しむくらいがいいと思うよ。
まとめ

今回は、コーヒーと認知症の関係を調べた研究についてまとめてきたよ。
・13万人以上を最大43年間追跡した研究
・カフェイン入りコーヒーを飲む人では認知症リスクが低いこととの関連がみられた
・特に1日2〜3杯程度で低い認知症リスクとの関連がみられた
・デカフェでは同じような関連が確認されなかった
・お茶でも低い認知症リスクとの関連がみられた
・たくさん飲めば飲むほど良いという結果ではない
・コーヒーが認知症を予防すると証明された研究ではない
毎日のように飲まれている身近なコーヒーと認知症との間に、これだけ長期間の研究で興味深い関係が確認されたのは面白いよね。
ただし、「コーヒーを飲めば認知症にならない」と考えるのではなく、あくまで今回確認されたのは認知症リスクとの関連だということは覚えておいてね。
今後さらに研究が進めば、本当にカフェインが重要なのか、どんな成分が関係しているのか、実際の認知症予防につながるのかも少しずつ分かってくるかもしれないね。
参考文献
この記事は以下の医学論文・公的資料を参考に、一般向けに分かりやすく解説しています。
- Zhang et al. Coffee and Tea Intake, Dementia Risk, and Cognitive Function. JAMA. 2026.
- U.S. Food and Drug Administration. Spilling the Beans: How Much Caffeine is Too Much?



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