
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日は肺について話をしていくよ。
肺って、息を吸ったり吐いたりしているだけに見えるけど、実はその裏でとんでもなく精密な仕組みが動いているんだよ。
そんな肺について
- 肺の構造や働き
- 検査の方法
- 気を付けたい病気
こういった内容を分かりやすく解説していくね。
肺の構造
まずは肺の構造から話をしていくね。
肺は、胸の中にある左右一対の臓器になるよ。

でも実は左右対称というわけではないんだ。

えっ、そうなの?
実は右側の肺は3つ、左側は心臓があるから少し小さくて2つのブロックみたいに分かれているんだ。
ちなみにこれを肺葉って呼ぶんだよ。
空気の通り方
それで肺は空気を取り込んだり吐き出したりするよね。
その空気はまず鼻とか口から入って、気管っていう太い管を通るんだ。
そこから左右に分かれた気管支っていう通り道に進んでいくんだけど、これが木の枝みたいにどんどん細く分かれていくんだよ。
さらにその一番先っぽにあるのが肺胞っていう小さい袋なんだ。
これちょっと驚きかもしれないけど、肺胞は数億個もあって、ぶどうの房みたいに集まっているんだ。
その肺胞のまわりには細い血管がビッシリくっついていて、ここで吸い込んだ空気と血液が触れ合うような仕組みになっているんだ。

単純に肺って言っても複雑な作りなんだね。

そうだね。人にとって空気(酸素)はなくてはならないものだから、それをしっかり使えるようにってことだね。
どんな働きがあるの?
肺の構造が分かったところで、次は働きだね。
ここまでの話であったように、肺は
空気の循環
というのが主な働きになるよ。
もう少し詳しくいうと、酸素を体に取り込むことになるよ。

酸素ってそのまま体で使えるの?

血液を使って前進に運ばれるよ。
吸った空気の酸素が肺胞に届いて、そこから血液に移り変わるんだ。
ここら辺は体の循環の機能の部分だね。
体循環とか肺循環っていう部分だから、もしもうちょっと詳しく知りたい人は、こっちでまとめているよ。

こういった循環行われて、必要なものは取り込んで、逆に体の中でいらなくなった二酸化炭素は血液から肺胞へ出ていって、息を吐くときに外へ出されるんだよ。
これが肺の一番大切な働きになるね。
あとこうやって肺は空気の出し入れだけじゃなくて、体を守る役割もあるんだ。
気道の粘液や細かい毛がホコリや細菌をキャッチして外に出そうとするんだよ。
声を出すときの空気の流れも肺がつくっているよね。
肺を調べる検査
次は肺を調べる検査についてまとめていくよ。
肺の不調って外から見えにくいことが多いんだ。
だから病院ではいろんな検査を組み合わせて調べるんだよ。
まずは聴診だね。
これは胸の音を聞いて変な音がしていないかを見るんだ。
通常は「サーサー」といった、空気がきれいに流れている音がするんだけど、、
- 痰がある:ゴロゴロといった音
- 気管支が狭い:ピーといった高い音
なんていう感じで、通常とは違った音になるよ。
こうやって違う音が聞こえたら、その原因をチェックしたりするね。
あと日常的に行う検査としては、胸部のレントゲンがあるね。
影の有無をチェックすることで、異常がないかを見ているよ。
こうやって検査をして、「何か気になる部分がある」という場合には、もっと詳しく見るCT検査なんかをやったりするよ。

息を吐いたり吸ったりする検査をやったことがあるけど、あれは違うの?

それも肺の検査になるね。
呼吸機能検査でスパイロメーターと言った機械を使って、肺活量や空気の出しやすさを調べるんだ。
そうすることで、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や喘息の判断に使うこともあるよ。
基本的にこういった検査が多いけど、仮に感染が疑われるときは痰の検査をしたりもするよ。
さらに細かく調べる必要があるときは気管支鏡で気道の中を直接見ることもあるんだよ。
なんでもそうだけど、「これで全部が分かる!」というのではなくて、いろいろな検査を総合的に判断して診断をつけるんだよ。
主な肺の異常と病気
最後に肺の病気についてだね。
肺にはいろんな病気があるけど、ここでは代表的な病気についていくつか解説していくよ。
気管支喘息
気管支喘息は気道が慢性的に炎症を起こしている状態で、
- 冷気
- 運動
- アレルゲン
などをきっかけに気道が急に狭くなって発作的な息苦しさや咳、ヒューヒューという喘鳴が出る病気だよ。
原因が炎症だから、それをしっかり抑える吸入薬なんかによる、炎症のコントロールが治療の中心になってくるよ。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
次は上でも出てきた慢性閉塞性肺疾患だね。
これの主な原因は長年の喫煙によるものなんだ。
だから「肺の生活習慣病」とも呼ばれたりもするよ。
ちょっと怖いけど、進行すると在宅での酸素療法が必要になることもあるんだ。

なんでも生活習慣って大切なんだね…

そうだよね。日々の生活を考えるって本当に大切だよね。
肺炎
肺炎は細菌やウイルスなどの感染によって肺に炎症が起こる病気だよ。
症状としては、
- 発熱
- 咳
- 痰
- 息苦しさ
などが主な症状になるんだ。
特に肺炎は高齢者では重症化しやすく、命に関わることもあるんだ。
通常の風邪だけじゃなくて、季節ではやるインフルエンザなんかも原因になるから、ワクチン接種が予防に役立ったりもするよ。
肺がん
肺がんは肺に発生する悪性腫瘍だね。
実は日本でも死亡原因の上位を占める病気が、この肺がんなんだ。
喫煙が最大のリスクになるといわれているけど、それ以外にも職業性の粉じんや大気汚染もリスクになってくるよ。
肺がんの怖いところは、早期だと自覚症状が乏しいことも多いことなんだ。
画像検診で見つかることもあるから、定期的な検査が大切になるよ。
間質性肺炎・肺線維症
これは肺胞の周り(間質)が慢性的に炎症を起こしている状態が続いた結果として、線維化と言って硬くなっていく病気の総称になるんだ。
肺が空気を取り込んだり排出したりできるのは、柔らかくて伸び縮みしてくれるからだよね。
でも線維化してしまうと、それができなくて症状として息切れや乾いた咳が徐々に悪化していくんだ。
さらに進行すると酸素を取り込みにくくなってしまうよ。
このほかにも、
- 肺結核
- 非結核性抗酸菌症
- 肺血栓塞栓症
など、肺や気道には多様な疾患が存在するんだ。
まとめ
今回は肺についてまとめてきたよ。
・肺は右3つ・左2つの肺葉に分かれていて、気管支から細い道が広がり肺胞でガス交換をしている
・酸素を取り込み二酸化炭素を排出するのが一番大事な役割
・声を出す空気の供給や、ホコリや細菌をキャッチする防御機能もある
・検査はレントゲン、CT、呼吸機能検査、痰の検査などを組み合わせて行う
・代表的な病気には喘息、COPD、肺炎、肺がん、間質性肺炎などがある
僕たちの生活に欠かせない空気を取り込む役割をしているのが肺。
まずは悪くならないように生活習慣を整える。
もし気になる症状があるときは早めにチェックして、大事にしてあげようね。
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