
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
- 微熱がなかなか下がらない
- 痰は出ないけど咳だけがずっと残っている
そんなとき、もしかしてマイコプラズマという菌に感染している可能性があるんだ。
実は、マイコプラズマはただの風邪とはちょっと違うんだ。
症状自体は軽そうだけど、肺炎になったりしてしまうんだ。
今回はそんなマイコプラズマについて
- マイコプラズマについて
- 風邪との違い
- 症状の見分け方
- 治るまでの流れ
こういった部分をわかりやすく話していくね。
マイコプラズマって何?風邪とどう違うの?
最初は「マイコプラズマが何か?」という部分から話していくね。
マイコプラズマは「細菌の仲間」になるんだ。
ただ、普通の細菌との違いは、細胞の壁がないことなんだ。

それって何か問題あるの?

実は、これが結構問題になるところなんだ。
実は抗生物質の中でよく使われているのは、細胞壁を壊すタイプの薬になるんだ。
だからそもそも細胞壁がないマイコプラズマには、こういった抗生物質が効かないんだ。
これがマイコプラズマが厄介って言われる理由なんだよ。
風邪との違い
ちなみに症状は、いわゆる風邪と言われているものとかなり似ているんだ。
でも風邪はたいていウイルスが原因なんだけど、マイコプラズマはウイルスじゃなくて細菌の一種。
だから、見た目の症状は似てても治療が変わってくるんだ。
一般的に風邪ならだいたい数日で治るけど、マイコプラズマの場合は咳が2~3週間も続くこともあるんだよ。
「歩く肺炎」と呼ばれる

歩く肺炎って知ってる?

えっ?肺炎になって歩くってどういうこと?
本来なら肺炎まで症状が進んでいると、かなり体はしんどくなるはずなんだ。
でもマイコプラズマの場合に肺炎になると、咳以外の症状が軽くて普通に学校や仕事に行けちゃう人も多いんだ。
だから『歩く肺炎』って呼ばれことがあるんだ。
実はこれも感染を拡大させる要因になっているんだよね。
マイコプラズマの感染について
次は、どうやってマイコプラズマが感染していくかの話だよ。
これは『飛沫感染』という感染経路になるよ。

飛沫って咳とかくしゃみとか?

そうそう。
それで上で話したように、このマイコプラズマは『歩く肺炎』と呼ばれるくらい咳以外の症状が出ないことが多い。
しかも潜伏期間といって体の中に菌がいる状態が1〜3週間も続くんだ。
咳は出る。
だけど休むほどじゃないから学校や会社に行ってしまう。
結果として、教室とかオフィスみたいに人が近くにいる場所でうつりやすいんだ。
特に冬や乾燥してる時期は、空気中で菌が長く漂いやすく感染しやすんだよ。
子どもだけじゃなくて大人もかかる

でもマイコプラズマって子供イメージがあるんだけど違うの?

確かに子供に多かったりするね。
子どもの方が免疫がまだ発達してないからかかりやすいよ。
でも大人も疲れてたり、睡眠不足が続くと感染しやすくなるんだよ。
実際に僕の職場の人で『熱はないけど咳が続く』という人がいたんだ。
それで検査をしたらマイコプラズマだったということがあったよ。
だから「大人だから大丈夫!」と思わないで、注意が必要だよ。
マイコプラズマの症状は?風邪との違いをチェック!
ちょっと上でも出たけど、次はマイコプラズマの症状について話していくね。
マイコプラズマは、かなりいわゆる風邪と呼ばれるものと症状が似ているんだ。
そんな風邪との違いについても含めて話していくよ。
こんな感じだね。
風邪は数日でよくなるけど、マイコプラズマは咳が長引く。
痰も少なくて、熱が下がったあとも咳だけ残ることが多いんだよ。

最初は風邪と間違いそうだね。

そうだね。それで風邪薬を飲んだりしても咳だけがずっと続くみたいな感じだね。
熱についは高くないこともあるけど、微熱が長引くこともあるんだ。
体がだるかったり、頭痛がしたりすることもあるよ。
病院ではどうやって診断されるの?

これって風邪とどうやったら区別が出来るの?

症状だけじゃ判断できないから、特別な検査をしたりもするよ。
ということで、次はどうやってこのマイコプラズマの診断をつけるかだね。
ここまで話したように、症状だけじゃ風邪と区別がつきにくいよね。
だから病院では、いくつかの検査を組み合わせて判断していくんだ。
流れとしてはこんな感じだね。

確実にマイコプラズマと診断するには、血液検査で確認する必要があるんだ。
マイコプラズマにはどんな薬が効くの?
こうやってマイコプラズマという診断をつけることが出来たら治療だね。
次はマイコプラズマの治療について話をしていくよ。
それでここで重要になってくるのが、最初に話した
『細胞壁』
っていう部分なんだ。

治療でよく使われる抗生物質って知ってる?

処方されるときあるよね。
この処方される抗生物質って「ペニシリン系」や「セフェム系」っていものが多いんだ。
でもこの抗生物質は細胞壁の合成を阻害したりすることで、細菌を死滅して治療するんだ。
だからマイコプラズマには、この薬を飲んでも治らないんだ。
よく使われるのはマクロライド系の抗生物質
だからマイコプラズマと診断がつくと、アジスロマイシンとかクラリスロマイシンっていうマクロライド系の抗生物質が処方されることが多いよ。
ちなみにこれはマクロライド系っていう抗生物質になるよ。
ただ最近ではこういったマクロライド系の薬が効かないマイコプラズマも増えてるんだ。
そういうときは「テトラサイクリン系」や「ニューキノロン系」っていう別のタイプの薬を使うこともあるよ。
どのくらいで治る?登校・出勤はいつからOK?
こうやって治療をして、どのくらいで治るかを話していくね。
だいたい治るまでの期間は2〜3週間くらいが多いんだ。
症状の軽い人なら1週間くらいで楽になることもあるけど、咳は2〜3週間くらい続くことがおおいよ。
特に寝る前や朝方に咳き込みやすくて、なかなかスッキリしないんだ。
登校・出勤の目安
感染を拡大させないためには、しっかり治ってから外に出るようにする必要があるよ。
だいたい発症から1週間〜10日くらいが目安だけど、人によって差があるんだ。
周りにうつさないためにも、自己判断は避けてお医者さんに相談してね。
まとめ
今回はマイコプラズマについてまとめてきたよ。
・マイコプラズマは風邪に似ているけど、細菌の一種で抗生物質の種類によっては効かない
・主な感染経路は飛沫感染で、学校や家庭など人が集まる場所で広がりやすい
・乾いた咳が長く続くのが特徴で、熱が下がっても咳だけ残ることがある
・診断にはレントゲンや血液検査、PCR検査が使われることが多い
・治療にはマクロライド系などの抗生物質が使われ、休養と水分補給も大切
マイコプラズマは軽い風邪のように始まるけど、放っておくと長引くこともあるよ。
咳がなかなか治らないときは無理せず病院で診てもらおうね。
早めの対応が、元気に戻る一番の近道だよ。


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