
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
「昼間は熱が下がっていたのに、夜になるとまた上がってしんどい…」
こんな経験ってあるよね。
実はそれ、ただの気のせいじゃなくて体の仕組みやホルモンなどの働きが関係しているんだ。
今回は、どうして夜になると熱がぶり返すのか、その理由と楽に休むための工夫をわかりやすく解説していくよ。
夜に熱が上がる3つの原因
最初に夜になると熱がぶり返す理由を解説するね。
これには大きく分けて3つの原因が考えられるんだ。
- 体のリズム
- ホルモンなどの体内物質の働き
- 横になった時の影響
この3つが重なって熱があがると考えられているよ。
体の仕組み
まずは体の仕組みだね。
人って体温に限らずだけど1日の中でいろいろ変動するんだ。
体温であれば朝は低くて、夕方から夜にかけてだんだん高くなるんだ。
ちなみにこれは「日内変動」って呼ばれているよ。
日内変動は健康な人でも起こる自然なことなんだ。

どんな人でも夜は体温が少し上がるってこと?

そうそう。だから風邪の時には、このリズムに重なって熱が高くなるように感じやすいんだね。
免疫と炎症
次は免疫と炎症の関係だね。
夜になると体の中で働くホルモンや物質のバランスが変わるんだ。
例えばコルチゾールってホルモンは抗炎症作用って言って、炎症を抑える力を持っているんだ。
コルチゾールは朝に多くて、夜になるとその量が減ってしまうんだよ。
だから炎症を抑える力が夜はちょっと減ってしまっているということだね。
さらに炎症を引き起こすサイトカインって呼ばれる物質
- IL-1
- IL-6
- TNF-α
こういった物質は夜に分泌されやすいんだ。

炎症が出やすくて、逆に抑えにくいんだね。

だから夜は体の仕組み的に熱が上がりやすいってことだね。
横になるための悪化
あとは横になるという体勢が実は熱がこもりやすい原因にもなるんだよ。
横になると鼻が詰まりやすいって経験があるよね。

鼻がつまると呼吸はどうなる?

口呼吸になるね。
そうすると喉が乾いてしまって、咳が出やすくなる。
その刺激で夜に熱がこもった感じが強まるんだ。
なんとなく「夜に熱が上がりやすいな…」って思ってた人もいると思うんだ。
でも実はこうやって夜に熱が上がるのには、原因があるんだよ。
寝る時に熱があるなら?
そうしたら、この対策だね。
夜に熱があるとしんどくて眠れないこともあるよね。
そんなときに少しでも楽に休める方法を紹介するね。
まず一番大切なのは、

処方された薬があるなら忘れずに飲む
やっぱりこれが大切だよ。
他には、やや頭を高くして寝ると鼻の通りがよくなるよ。

口呼吸がよくないって言ってたもんね。
枕を少し重ねて上半身を起こす感じにすると、鼻づまりや咳が和らぎやすいんだ。
あとは頭がだるくて眠れないときは、熱さまシートみたいな冷却グッズで局所的に冷やすのもいいよ。
ただし熱さまシートには熱そのものを下げる効果はほとんどないんだ。
だから高熱が続くときは早めに医療機関を受診してね。
まとめ
今回は夜に熱が上がる理由を話してきたよ。
・夜に熱が上がるのは体温のリズムが関係している
・夜はコルチゾールが減って炎症が強まりやすい
・炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、TNF-α)が夜に出やすい
・横になると鼻づまりや咳が悪化して熱っぽさが増す
・寝るときは頭を少し高くして冷却グッズで楽にするのもあり
こうやって体の仕組み重なって熱が上がりやすい状態になっているということだね。
高熱が続くのは良くないけど、熱自体は体の仕組みとしては大切な仕組みなんだ。
だから、こまめな水分補給としっかり体を休めてね。
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参考文献
- Refinetti R. Circadian rhythmicity of body temperature and metabolism(体温の日内変動の総説)
- Harding C et al. Fever Incidence Is Much Lower in the Morning than in the Evening(朝より夕方〜夜に発熱が検出されやすい)
- O’Byrne NA et al. Sleep and Circadian Regulation of Cortisol(コルチゾールの概日リズムと機能)
- Scheiermann C et al. Circadian control of the immune system(体内時計が免疫・炎症を制御:グルココルチコイドの関与を含む総説)
- Nilsonne G et al. Diurnal Variation of Circulating Interleukin-6 in Humans(IL-6の日内変動:メタ解析)
- Besedovsky L et al. Sleep and immune function(IL-1/TNFなどの夜間増加を含む古典的総説)
- Hamilton GS et al. Effects of posture change on nasal patency(座位→仰臥位で鼻腔容積低下=鼻閉悪化)
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