
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日は「好酸球(こうさんきゅう)」についての話になるよ。
好酸球は白血球の中の1つだよ。
白血球って体を守る細胞だね。
実はその中にも種類があって、それぞれ役割が違うんだよ。
その中でも好酸球はちょっと特殊で、寄生虫やアレルギーに関わる大事な細胞なんだ。
数は少ないけど、意外と体のあちこちで活躍してるんだよ。
今回の内容としては、
- 好酸球ってどんな白血球なのか
- 好酸球がどんな働きをしているのか
- 数が増えたり減ったりする理由
- 血液検査で好酸球からわかること
こういったことを解説しているよ。
好酸球ってどんな白血球?

血液検査で白血球って検査項目はよく見るよね。
施設によってはWBCとか書かれていることもあるね。
この白血球って、最初にも話したように、その中にもいくつか種類があるんだよ。
好中球とかリンパ球とか、いろんな役割をもった細胞が集まって働いてるんだ。

なんか1つのチームみたいだね。

そうそう。みんなちゃんと役割を持っているんだよ。
その中のひとつが「好酸球(こうさんきゅう)」っていうものなんだ。
この好酸球は名前の通りの性質があるよ。
酸性で染めると赤っぽく染まるんだ。
ちなみに血液の中にある白血球のうち、好酸球はだいたい1〜5%くらいしかいないんだ。
数としてはかなり少ないメンバーなんだよ。
でも少ないからって役に立たないわけじゃなくて、ちゃんと得意分野があって活躍してるんだ。
形も特徴的で、顆粒(かりゅう)っていう小さなつぶつぶを細胞の中に持っているんだ。
この顆粒の中には、病原体を攻撃したり炎症に関わる物質が入ってるんだ。
必要なときに戦うための武器をちゃんと持ってるってことだね。
ちなみに白血球の中の一番多い好中球っていうのもいるんだけど、これも病原体を攻撃してくれるんだ。

じゃあ一緒に戦うってこと?

実は役割が違うんだよね。
好酸球は、白血球チームの中で
「数は少ないけど専門分野をもった戦士」
みたいな存在なんだよ。
好酸球の役割と働き
次は具体的な好酸球の働きについて解説するね。
好酸球の大事な役割
- 寄生虫
- アレルギー
この2に関わることなんだよ。
白血球の中で数は少ないけど、この2つに対して専門的に働いているんだ。
寄生虫への働き
寄生虫っていうとあまり馴染みがないかもしれないね。
昔は回虫とか条虫みたいにお腹の中に入ってくる虫が多かったんだよ。
こういう寄生虫はウイルスとか最近に比べて体が大きいね。
だから好中球みたいに食べて倒すことはできないんだ。
そこで好酸球の出番なんだよ。
好酸球は中にある顆粒から「毒みたいな物質」を出して、寄生虫を攻撃するんだ。
まるで遠くから武器を投げてダメージを与えるような戦い方をするんだよ。
アレルギーへの働き
もう一つ大きな役割がアレルギー。
花粉症とかぜんそくって聞いたことあるよね。
実は好酸球は、このアレルギー反応にも深く関わってるんだよ。
アレルギーってどういうものかを簡単言うと…
そこまで害のない花粉やホコリを「敵だ!」と体が過剰に反応しちゃうことなんだ。
そのとき好酸球が集まってきて、炎症を引き起こす物質を出すんだ。
これが鼻水や咳、かゆみなんかの症状につながるんだよ。

頼もしいけど、ちょっと困っちゃうこともあるんだね。

そうだね。いい面と悪い面の両方を持っているのが好酸球だね。
好酸球が増えたり減ったりする理由
次は好酸球の数についての解説をしていくよ。
たまに血液検査で好酸球の数を検査することもあるんだ。
基準は最初に話したように1~5%だけど、それよりも多かったり少なかったりするときがあるよ。
好酸球が増えるとき
好酸球が多くなる理由は「アレルギー」と「寄生虫感染」なんだよ。

さっき役割で話していたやつだね。

そうだね。役割があると貯蔵されていたものが放出されたり、たくさん作るように指示されるんだ。
例えばアレルギーだと、花粉症・アトピー性皮膚炎・ぜんそくなんかに反応するね。
そうすると体が「敵だ!」と過剰に反応して増加するね。
寄生虫感染のときも同じで、寄生虫を攻撃するために好酸球がどんどん動員されるんだ。
好酸球が減るとき
逆に好酸球が減ることもあるんだよ。
代表的なのは「ステロイド治療」をしているときだね。
ステロイドって炎症を抑える薬なんだけど、その作用で好酸球の数も抑えられちゃうんだ。
あとはホルモンの関係で減少することがあったりもするよ。

治療で減っちゃうと、他に影響がでそうだね。

そうだね。でも他の細胞が役割を補ってくれたりもするから、必ず症状が現れるということもないんだ。
好酸球の検査でわかること
基準値は白血球全体の1〜5%くらい。
それより多ければアレルギーや寄生虫感染を疑う。
逆に少ない場合は、ステロイドの薬を使っているときやホルモンの影響を考える。
これが検査で分かることだね。
ただ好酸球だけで「病気がこれ!」と決めつけることはできないんだ。
他の血液検査や症状と合わせて総合的に見ていくことで、初めて意味が出てくるんだよ。
好酸球の検査っていうのは、単なる数値チェックじゃなくて
「体の中でどんな反応が起きてるのか」
を知るための大事なヒントになるんだ。
まとめ
今日は好酸球について解説をしたよ。
・好酸球は白血球の一種で1~5%くらい
・寄生虫やアレルギーに関わる専門的な役割を持っている
・寄生虫に対しては顆粒から攻撃する物質を出して戦う
・アレルギーのときは、鼻水や咳などの症状を引き起こす原因にもなる
こういった内容だったね。
好酸球は、体の防衛に役立つときもあれば、アレルギー症状を悪化させることもある。
「諸刃の剣」みたいな細胞だったね。
でもこうやって専門的に働いてくれる細胞があるからこそ、僕たちは元気に過ごすことが出来るんだ。
ということで、好酸球の解説でした。
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