
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
今日はワクチンを打つ理由の話になるよ。
ワクチンってなんのために接種するかはみんな知っているかな?
免疫(抗体)を作るためだよね。
だけどワクチンを接種することで、どうして免疫ができるかってみんな知ってる?
おそらく知らない人も多いと思うんだ。
「どうして免疫ってできるんだろう?」
今日はそんなワクチンと免疫の関係について話をしていくよ!
抗原と抗体

最初に少し専門的な部分の話をしていくね。
というのがこの『抗原』と『抗体』という話。

これどんなものか知ってる?

うーん…
抗体っていうのは免疫のことだよね。
抗体という言葉は聞いたこともある人も多いと思うけど、抗原という言葉はちょっと難しいよね。
抗原っていうのは、その抗体と反応するものと考えてくれれば一応問題ないよ。
わかりやすく言えばウイルスとか菌とかが抗原になるね。
とは言ってもそれだけじゃないんだけどね。
ちょっと難しくいうと…
「免疫応答を引き起こす原因物質」
というものになるんだ。

なんか難しいね。

そうだね。
免疫といっても実は1つだけじゃないから、少し難しい解釈になっちゃうよね。
この後に話をするけど、簡単にウイルスや菌を抗原で、それに予防するために体で作られるのが免疫(抗体)と覚えておいてくれればいいよ。
免疫って何?

ここから少し難しい話になるよ。
「免疫っていったいどういうものなのか?」
この部分について話をしていくね。
以前はさっき話した菌やウイルス(病原菌)を抗原と言って、それから体を守る働きを免疫と言っていたんだ。
だけど最近の医学ではそれだけじゃなくて、体の中でも自分自身を攻撃してくるようなものを排除する仕組みもあるということで少し認識が変わってきたんだ。
こうやって医療の世界って日々変わっていくから難しいよね…。
しかもこの免疫というものにも2つの種類があるんだ。
それが
- 自然免疫
 - 獲得免疫
 
というものになるよ。

これは字からなんとなくイメージができる?

うん。
自然免疫というのは、小さい時から持っている免疫のことにで、獲得免疫は抗原によって作られる免疫のことだね。
ちなみに2つの違いをまとめるとこんな感じになるよ。
特異性というのは、何かに対しては反応するけど、それ以外には反応しないという性質のことになるよ。
抗原が体の中に入ったり、皮膚についたりした場合に、まずは自然免疫が体を守ってくれているんだ。
そのあと少し日数をかけて、その抗原に対してのもい反応する獲得免疫が働いてくるということだね。
免疫ができる仕組み

ワクチン接種の場合は、どっちになる?

獲得免疫!
もともと備わっている免疫というものじゃなくて、ワクチンによって免疫ができるから獲得免疫になるよね。
じゃあワクチンが体の中に入った時に起こる反応についてまとめていくよ。
体の中に抗原が入ると、まずは自然免疫が働くということについてはさっき話したよね。
自然免疫はとりあえず何にでも反応するよね。
ミーハー的な存在だね(笑
それでその自然免疫に関わっている細胞たちが、今度は抗原についての情報を体に教えてあげるんだ。
そうすることで、体はその抗原が何者かを知ることができる
そこから今度は抗体を作る細胞が反応していくということだね。
抗原をどんなものか知って、しっかり理解するために日数がかかる。
これがゆっくり働くということにつながっていくね。
こっちはその抗原のみにしか反応しないし、長い期間反応するようになるから熱狂的なファンという感じかな。

具体的にはリンパ球のT細胞とかB細胞、樹状細胞というものが関与しているんだけど「そういうものが関わっているんだなー」くらいに覚えてくれていれば大丈夫だよ。
ワクチンの必要性
ここまででワクチンによってどうして免疫ができるのかという部分について話をしてきたね。

ここまでは大丈夫かな?

ミーハーなファンとコアなファンということだよね(笑

そうそう(笑
ワクチンによってできるのは獲得免疫だから、コアなファンということだったね。
それで本当に獲得免疫は必要なのかということについて話をしていくよ。
実はこれって結構質問を受けていることなんだ。
というのが冬になると多いインフルエンザワクチンについて。

実はあれって予防接種受けてもかかる可能性があるって知ってた?

えっ、予防接種を受けたら大丈夫なんじゃないの?
実はこう思っている人も多いんだけど、予防接種を受けたからといって100%かからないということはないんだ。
というのもウイルスには型というものがあって、インフルエンザは毎年その型が違うんだよね。

あー、あのA型とかB型とかいうやつ。

それもそうなんだけど、もっと細かく別れているんだ。
人間の中で日本人がいるけど、その日本人でも1人1人違うよね。
それと同じようにインフルエンザと言っても、型によって全く変わってきてしまうんだ。
ここからさっきの獲得免疫についての話に戻るよ。
獲得免疫について話をした時に『特異性』という話をしたよね。
それ以外には反応しない性質だったよね。
じゃあもしある型のインフルエンザのワクチンを接種して、その型に特異的な免疫を作ったとするよ。
だけどその年には別の型のインフルエンザが流行したらどうなると思う?

意味がなさそう。
だけど獲得免疫を得るためには、少し日数がかかるよね。
これって流行してから免疫を作らせては遅いのはわかるよね。
だから流行する前に免疫を作るために型を予測してワクチンを接種しているんだけど、これが外れてしまうこともある。
確かにワクチンを接種することである型に対する免疫ができるから個人的には接種してもいいと思うけど、大切なのは自分でしっかり予防することだと思うんだよね。

体に抗原を入れなければ病気になることはないよね。

うん。

だからワクチンもいいけど、それ以上に1人1人が『感染させない』『感染しない』と考えるのが一番重要なことだと思うよ。
定期接種ワクチンは?

ここまでの話だとワクチンがあまりいいもののように思えなかったけど、やっぱり重要なものもあるからそこは注意してね。
というのが国で接種を推奨しているワクチンだね。
このワクチンのことを定期接種のワクチンというよ。
日本脳炎とかはしかとか水疱瘡とかがあるね。
やっぱりこういうものについては、ワクチンを接種することで体の中に免疫を作ることができる。
それのおかげでその病気にならずに済むということだよね。
かかることで命の危険があるものもあるし、ないものでもやっぱり体への負担は大きいよね。
だけどワクチンを接種することである程度は予防することができる。
こういうものについてはしっかり受けることがいいかなと僕は思うよ!
まとめ
今日は免疫のできる仕組みから、ワクチンがどういうものかということについて話をしてきたよ!
・抗原は免疫応答を引き起こす原因物質
・抗体は抗原に反応するもの
・特異性はそれのみに反応する性質
・免疫には自然免疫と獲得免疫がある
・ワクチンは獲得免疫
・ワクチン接種は重要だが、一番は自分で感染しない、感染させないという意識
少し用語が多くて難しかった部分もあるかな。
でもどうしてワクチンが必要なのかという部分が自分でわかると、きっと「ちゃんと自分で予防することも必要だな!」って思ってくれるよね。
僕は1人1人が感染を予防すれば、かなり流行って抑えられると思っているんだ。
今日の話を聞いた人はしっかり他の人にも教えてあげてくれると嬉しいな^^

  
  
  
  

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