
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
みんな「耳垂れ」って聞いたことあるかな?
「耳からなんか水っぽい液体が出ること?」
こういったことだよね。
今日はその耳垂れについて起こる原因や対処法なんかを話していくね。
実は病気や感染症の疑いもあったりするから、ぜひ参考にしてみてね。
耳から液!耳垂れって?
耳の中がかゆくて、耳かきや綿棒で耳の中をゴシゴシ耳掃除をしていたら、黄色や透明の液体が出てきちゃった。

こういった経験はあるかな?
実はその液体、「耳垂れ(みみだれ)」って呼ばれるものなんだ。
耳垂れは、耳の穴から鼓膜までの部分「外耳(がいじ)」というところが傷ついて炎症を起こしたときに出てくる液体なんだよ。
この液体の中には、炎症の原因と戦った白血球の死骸や、細菌の残骸などが含まれているんだ。
つまり、耳の中で「体が一生懸命治そうとしているサイン」なんだね。
原因は何?
なんで耳垂れが出てしまうのかというと、大きく分けて
- 外耳炎
 - 中耳炎
 
この2つのケースがあるんだ。
外耳炎による耳垂れ
外耳炎は、耳かきや綿棒で耳の奥をゴシゴシ掃除しすぎてしまうことが主な原因なんだ。
耳の中の皮膚はとても薄くてデリケートだから、強くこすってしまうと簡単に傷ついてしまう。
その小さな傷から細菌が入りこんで炎症を起こすと、耳垂れが出てくるんだよ。
でも不思議なことに、軽い傷ならすぐに治りそうなものなのに、なかなか治らないこともある。
それは「かゆみの悪循環」が関係しているんだ。
たとえば、膝をすりむいたあとにかさぶたができると、かゆくてつい触りたくなるよね?

あるあるだね。

そうなんだよね。でもあまりやっちゃいけない行動なんだよね。
ちなみにかさぶたが痒くなるのには、ちゃんと理由があるよ。
ここでしっかり解説しているよ。

あれと同じで、耳の中も治りかけるとムズムズかゆくなる。
それでまた耳かきをしてしまって、傷が広がる。
治りかける
→かゆくなる
→かく
→悪化する
という繰り返しで慢性的な外耳炎になることもあるんだ。
耳かきって気持ちいいけど、やりすぎには注意が必要だね。
実際、耳鼻科では「耳掃除は月1回、入り口付近を軽くで十分」と言われているよ。
中耳炎による耳垂れ
もうひとつの原因が「中耳炎」なんだ。
中耳炎は、鼓膜の奥にある「中耳」と呼ばれる空間が細菌やウイルスに感染して炎症を起こす病気だよ。
鼻や喉と耳は「耳管(じかん)」という細い管でつながっているんだ。
だから、風邪や鼻炎などで鼻や喉が炎症を起こすと、その菌が耳管を通って中耳に入り込んでしまうことがあるんだ。
特に子どもは耳管が太くて短いため、中耳炎になりやすいんだよ。
中耳炎の耳垂れは、外耳炎のときよりも濁っていたり、悪臭を伴うことが多いんだ。
- 耳の痛み
 - 発熱
 - 耳が詰まったような感じ
 - 聞こえにくさ
 
こういった症状も伴うこともあるんだ。
僕も鼻炎持ちで鼻をよくすすったりすると、耳が痛くなったりすることがあるから気をつけているんだ。
鼻を強くすすることで耳管に圧がかかり、菌を中耳に押し込んでしまうこともあるんだよ。
治療法はある?
耳垂れって不快だし、放っておくと悪化することもあるよね。
じゃあ、治療はどんなことをするのかな?
耳垂れの原因は主に細菌やウイルスによる感染だから、まずはその原因を取り除くことが大事なんだ。
基本的には耳鼻科での診察が必要だよ。
外耳炎の軽い場合は、耳の中をきれいに洗浄して、抗菌薬やステロイドの入った点耳薬を使うことで炎症を抑えるんだ。
強いかゆみや腫れがあるときには、炎症をしずめる飲み薬(抗生物質や抗炎症薬)を併用することもあるよ。
中耳炎の場合は、抗生物質を飲んで炎症を抑える治療が一般的だね。
膿がたまって鼓膜が腫れている場合は、鼓膜を少し切って膿を外に出す「鼓膜切開」という処置を行うこともあるんだ。

切開…

この処置は痛そうに聞こえるけど、麻酔をするから実際はそこまで痛いものではないよ。
あと耳垂れが続いている間は、水が入らないように注意することも大切。
お風呂やプールでは耳に水が入らないように気をつけてね。
まとめ
今回は耳垂れについて解説をしたよ。
・耳垂れは耳の中の炎症によって出る液体で、外耳炎や中耳炎が主な原因
・外耳炎は耳かきや綿棒で強くこすりすぎて皮膚を傷つけることが多い
・中耳炎は風邪や鼻炎から細菌やウイルスが耳に入り炎症を起こすことで発生
・耳垂れは白血球や細菌の残骸が混ざった体の防御反応の一つ
・治療は抗生物質や点耳薬で炎症を抑えるのが一般的
・耳掃除のしすぎや自己処置は悪化の原因になるため注意が必要
耳垂れは自然に治ることもあるけれど、繰り返す場合や痛みを伴う場合は、早めにお医者さんに相談しようね。
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