リンパ球とは?B細胞・T細胞・NK細胞の働きをわかりやすく解説

検査
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

今日は「リンパ球」について話しをしていくよ。

リンパ球は、白血球の中でも免疫に大きく関わる細胞なんだ。

でもリンパ球って実は1つだけじゃないんだよ。

そういった内容を含めて、

  • リンパ球ってどんな白血球?
  • リンパ球の種類(B細胞・T細胞・NK細胞)とそれぞれの役割
  • リンパ球が増えたり減ったりする理由

こういったことを分かりやすく解説していくよ。

それじゃあさっそく、最初の内容に入っていくね。

リンパ球ってどんな白血球?

血液検査で「白血球(WBC)」って見ることがあるよね。

その白血球にはいくつか種類があって、それぞれ役割が違うんだ。

その中でも「リンパ球(りんぱきゅう)」は免疫の中心になっている、とても大事な細胞なんだよ。

だいたい白血球全体の30%くらいを占めていて、数としても多いグループなんだ。

リンパ球は血液の中だけじゃなくて、リンパ節や脾臓、胸腺にもいて、全身を巡りながら異物がないかを見張っているんだ。

まさにパトロール隊みたいな存在だね。

リンパ球の役割と働き

リンパ球の大事な役割は体の防御システムをコントロールすること。

細菌やウイルスが入ってきたときに「敵を見つけた!」と知らせたり、抗体をつくって戦ったり、感染した細胞を直接壊したりするんだ。

白血球の中に好中球っていうのもあるんだけど、これは貪食作用っていってその場で食べて倒すんだ。

リンパ球も敵と戦うことをするけど、もう少し計画的で複雑な戦い方をするのが特徴なんだよ。

免疫の司令官であり、記憶係でもあり、攻撃部隊でもある。

そんな万能な存在がリンパ球なんだ。

お姉さん
お姉さん

いろいろやっているんだね。

ぴぃすけ
ぴぃすけ

そうだね。だからリンパ球と言っても、実は役割で名前があったりもするんだ。

リンパ球の種類

次はリンパ球の種類について解説していくよ。

リンパ球には大きく分けて3つの種類があるんだ。

それが…

  • B細胞
  • T細胞
  • NK細胞

この3つになるよ。

1つずつ解説していくね。

B細胞

最初はB細胞からだね。

B細胞は「抗体」をつくる細胞だよ。

抗体っていうのは、体の中に入ってきたウイルスや細菌にピタッとくっつく目印のようなものなんだ。

抗体がつくと、病原体は動きが鈍くなったり、他の免疫細胞が「敵だ!」ってすぐに見つけられるようになるんだよ。

お姉さん
お姉さん

これってワクチン接種をやる理由?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

それそれ!体の中に先に病原性を失くしたり弱くした菌の一部をいれて、抗体を作るってことだね。

つまり抗体は、病原体にタグをつけて無力化したり、攻撃のきっかけをつくる大事な武器なんだよ。

しかもB細胞は、一度出会った病原体を覚えていて、次に同じ敵が入ってきたときは素早く抗体を作って対応できるんだ。

免疫を記憶しているってことだね。

T細胞

次はT細胞についてだよ。

実はT細胞はさらに役割によって種類があるんだ。

  • ヘルパーT細胞:免疫全体に指令を出す司令官。
  • キラーT細胞は:ウイルスに感染した細胞やがん細胞を直接壊す戦士。
  • サプレッサーT細胞:免疫が暴走しないようにブレーキをかける調整役。

こうやってT細胞の中でも、戦いを仕切ったり、攻撃したり、整えたりと万能に活躍しているんだよ。

NK細胞

最後はNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、生まれつき即戦力の部隊なんだ。

B細胞やT細胞みたいに学習や記憶はしないけど、感染した細胞やがん細胞をすばやく攻撃してくれる。

「即時対応の特殊部隊」って感じだよ。

リンパ球が増えたり減ったりする理由

最後にリンパ球の数が増えたり減ったりする理由について解説していくね。

リンパ球が増えるとき

リンパ球が増える理由で一番多いのは「ウイルス感染」だね。

後はアレルギー性の病気なんかでも増加するね。

他にも血液の病気(白血病やリンパ腫など)でも増えることがあるよ。

この時は単純にリンパ球が増えるというよりも、腫瘍性のリンパ球が増加していくんだ。

リンパ球が減るとき

逆にリンパ球が減るときは再生不良性貧血なんかがあるね。

ちなみに増える時にウイルス感染と話したけど、実は減ることもあるんだ。

これは造血細胞って言って、血液のもととなる細胞を壊してしまうウイルスもいるからなんだ。

だから一概に増えた減ったで判断することあまりなくて…

他の検査と比較をしたり、後は血液を顕微鏡で実際に確認をして形が変わっていないかなどをチェックしていくんだ。

まとめ

今日はリンパ球について解説したよ。

・リンパ球は白血球の30%を占める重要な細胞

・B細胞、T細胞、NK細胞の3種類があって、それぞれ役割が違う

・抗体をつくったり、司令官として免疫を調整したり、感染細胞を攻撃したりする

・増える、減るだけでなく他の検査と併せて考える

リンパ球は免疫の要ともいえる存在なんだ。

普段は意識しないけど、元気に過ごせているのはリンパ球たちが働いてくれているおかげなんだよ。


血液検査でよく見る好中球って何?免疫を支える仕組みをわかりやすく解説
血液検査で白血球ってあるよね。その中の1つの好中球について今回は解説するよ。好中球の細胞の役割や数値の意味をやさしく解説。免疫や健康との関係も紹介しているよ。
血液検査で見る好酸球の役割は?アレルギーや寄生虫との関係をわかりやすく紹介
血液検査で見られる好酸球の基準値や役割を解説するよ。好酸球は白血球の一種なんだよ。数値が高い・低いときに考えられる原因や、アレルギーや寄生虫との関係もわかりやすく紹介するよ。
血液検査で好塩基球が見つからない?基準値とアレルギーとの関係
白血球の中で最も少ない好塩基球。実はアレルギーや炎症に重要な役割を持つ細胞なんだ。血液検査で見つからない場合の意味や基準値、アレルギーとの関わりを詳しく紹介するよ。
単球とマクロファージの関係性!白血球の1種の単球の役割と増える・減る理由を解説
単球とマクロファージの関係性をわかりやすく紹介するよ。白血球の中の1種である単球の役割や、血液検査で単球が増える・減る理由についても一緒にまとめていくよ。
白血球が多い・少ないでわかる病気は?WBCの働き(役割)について!
血液検査の項目の白血球(WBC)が多い少ないで何が分かるのかを解説しているよ。白血球の働きや役割についてもまとめているよ。白血球が基準値から外れているとびっくりするけど実はこんなことでも増えたり減ったりするんだ。

コメント