
こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。
みんな、「脱臼」ってどんな状態か知ってる?
子どもの腕をつかんで、ぶんぶん振り回したり、遊具にぶら下がったりして遊んだりしていない?
実はこれってちょっと危険なんだ。
今日はそんな脱臼についての話だよ。
さらに特に子どもに多い「肘内障(ちゅうないしょう)」についても、わかりやすく話していくね。
脱臼ってどんな状態?
脱臼(だっきゅう)というのは、関節の骨が本来の位置からずれてしまった状態のことなんだ。
関節は、骨と骨が靭帯(じんたい)で支えられていて、動かせるようになっている部分だよね。

脱臼には2種類あるだけど分かる?

脱臼は脱臼じゃないの?
実は脱臼には、
- 完全脱臼:関節の骨が完全に外れてしまった状態
 - 不完全脱臼(亜脱臼):少しだけずれている状態
 
この2種類があるんだ。
ちなみに肩やあごの関節は脱臼しやすい場所なんだ。
外れたときはとても痛く、関節を動かせなくなることが多いよ。
脱臼をしたら、必ず医療機関で元の位置に戻してもらって、しばらくは固定して安静にする必要があるんだ。

そういえば脱臼して自分ではめたりするって聞くけど、あれってどうなの?

自分ではめようとすると、靭帯や神経、血管を傷つける危険があるから注意が必要だよ。
子どもに多い小児肘内障
子どもの脱臼の中でも特に多いのが小児肘内障(しょうにちゅうないしょう)というものだよ。
正式には「橈骨頭(とうこつとう)亜脱臼」といって、肘の関節の一部が少しずれる状態なんだ。
これは、腕を強く引っ張ったときなどに起こるんだ。

子供の腕をぶんぶん振ったりするのってよくないっていうよね。

そうだね。他にも気を付けないといけないときがあるよ。
- 転びそうになった子の手を引っ張ったとき
 - 遊具にぶら下がったとき
 - 寝返りの拍子に腕がねじれたとき
 
こういう何気ない動作でも起きることがあるんだ。
特に1〜5歳くらいの子どもは靭帯がまだやわらかく、骨も発達途中だから起こりやすいんだよ。
しかも一度なると、6歳くらいまでは再発しやすいから気をつけてね。
肘内障の症状
肘内障になると、腫れたり内出血したりすることは少ないんだ。
でも腕を少し曲げたままで動かそうとしなくなるよ。
手をだらんと下げたまま泣き続けていたら、肘内障のサインかもしれないよ。
転んで擦りむいたときとは違う、痛みで動かせない泣き方をするのが特徴なんだ。
脱臼の治療と対応
最後は脱臼の治療と対応について話をしていくね。
治療は「整復(せいふく)」といって、ずれた骨を元に戻すだけなんだ。
整復のときに「コクッ」と音がして、数分〜10分ほどで痛みが和らぐことが多いよ。
ただ肘内障の場合には、似た症状を起こす別のケガもあるから、必ず整形外科や小児科で診てもらうことが大切だよ。

自分で判断は、よくないってことだね。
小児の場合には、病院で整復してもらったあとすぐに腕を動かせるようになる子も多いよ。
自宅で無理に治そうとすると、靭帯を傷つけることがあるから絶対にやめようね。
まとめ
今回は脱臼と小児に多い肘内障について解説したよ。
・脱臼は関節の骨が本来の位置から外れたりずれたりした状態
・完全に外れたものを「完全脱臼」、少しずれた状態を「亜脱臼(不完全脱臼)」という
・子どもに多い「小児肘内障」は、腕を強く引っ張ったり遊具にぶら下がった時に起こる
・1〜5歳の子どもに多く、靭帯が柔らかいために再発しやすい
・肘内障になると腕を動かさず、痛みで泣き続けるのが特徴
・治療は整復術で、骨を元に戻せば数分で痛みが和らぐ
・自分で治そうとせず、必ず整形外科や小児科を受診する
脱臼は軽く見られがちだけど、放っておくと靭帯を痛めたり再発の原因にもなるんだ。
子どもの手を引っ張るときは、できるだけ優しくしてあげてね。
もし脱臼してしまったら、焦らず病院へ行こうね。
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