アミラーゼとは?PアミラーゼとSアミラーゼの違いを分かりやすく解説

血液検査
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

今回は、血液検査で見かけるアミラーゼについて解説していくね。

「膵臓の検査」と思われやすいけど、アミラーゼは膵臓だけで作られるわけではないんだ。

PアミラーゼとSアミラーゼの違い、アイソザイムを見る意味、高いとき・低いときの考え方まで順番に見ていくよ。

アミラーゼとは?でんぷんを分解する消化酵素

アミラーゼは、食べ物に含まれるでんぷんなどの糖質を小さく分解する消化酵素なんだよ。

主に唾液腺と膵臓で作られていて、口や小腸で糖質の消化を助けているんだ。

  • 唾液腺:唾液にアミラーゼを出して、口の中からでんぷんの分解を始める
  • 膵臓:膵液にアミラーゼを出して、小腸での消化を助ける

作られたアミラーゼの一部は血液中にも入るから、血液検査でその活性を測れるんだ。

お姉さん
お姉さん

アミラーゼが高いと、すぐ膵臓の病気ってこと?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

そうとは限らないよ。まずは、どこから来たアミラーゼなのかを考えることが大切なんだ。

PアミラーゼとSアミラーゼは作られる場所が違う

血液中のアミラーゼは、大きくP型S型の2種類に分けて考えるよ。

働きはどちらも糖質の分解だけど、主に作られる場所が違うんだ。

Pアミラーゼは主に膵臓由来

Pはpancreatic、つまり「膵臓の」という意味だよ。

Pアミラーゼは主に膵臓の腺房細胞で作られ、膵管を通って小腸へ分泌されるんだ。

だからP型が高い場合は、急性膵炎や慢性膵炎の再燃など、膵臓に関係する変化を考える手がかりになるよ。

Sアミラーゼは主に唾液腺由来

Sはsalivary、つまり「唾液の」という意味なんだ。

Sアミラーゼは主に耳下腺などの唾液腺で作られ、唾液に分泌されるよ。

S型が高い場合は、耳下腺炎などの唾液腺の病気が候補になるんだ。

ただしS型は、唾液腺以外の組織にも少量存在することが知られているよ。

P型:主に膵臓で作られる

S型:主に唾液腺で作られる

つまり、同じアミラーゼでも「主な出どころ」が違うってことだね。

総アミラーゼだけでは由来が分からない

一般的なアミラーゼ検査は、P型とS型を合わせた総アミラーゼを見ていることが多いんだ。

総量が分かっても、膵臓由来と唾液腺由来のどちらが増えたのかまでは分かりにくいよ。

アイソザイムでP型とS型の割合を調べる

そこで役立つのが、アミラーゼアイソザイムの検査なんだ。

アイソザイムは、同じ働きをする酵素を由来などの違いで分けたもの。P型とS型のどちらが優位に増えているのかを見ることで、原因を絞る手がかりになるよ。

お姉さん
お姉さん

P型が多ければ、膵臓の病気で決まりなの?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

決まりではないよ。アイソザイムも、原因を考えるための材料のひとつなんだ。

アイソザイムにも限界がある

P型・S型という名前は主な由来を表しているけど、体の組織と完全に一対一で対応するわけではないんだ。

腎臓の働きが低下して排泄が遅くなったり、アミラーゼが免疫グロブリンと結合するマクロアミラーゼ血症があったりして、血中濃度が高くなることもあるよ。

アイソザイムは由来を考える手がかりだけど、病名を確定する検査ではないんだ。

アミラーゼが高い・低いときに考えること

アミラーゼの異常にはいろいろな原因があるよ。

高いか低いかだけでなく、P型とS型のどちらが変化しているか、症状やほかの検査に異常があるかを一緒に見ることが大切なんだ。

高値は膵臓以外の原因でも起こる

アミラーゼが高いときに考えられる代表的なものを整理するね。

  • 急性膵炎、慢性膵炎の再燃、膵管の閉塞など
  • 耳下腺炎や唾石などの唾液腺の病気
  • 腎機能低下による排泄の遅れ
  • マクロアミラーゼ血症
  • 消化管の病気、手術後、糖尿病性ケトアシドーシスなど

こんな感じで、総アミラーゼの高値=膵炎とは限らないんだよ。

急性膵炎が疑われる場面ではリパーゼもよく調べられ、現在の診療ガイドラインでは血中リパーゼが推奨されているよ。

アミラーゼだけに頼らないってことだね。

低値では膵臓の働きが低下していることがある

アミラーゼの低値は、高値ほどよく問題になる所見ではないんだ。

ただし、慢性膵炎が進んでアミラーゼを作る細胞が減った場合や、膵臓を広く切除した後などでは、特にPアミラーゼが低くなることがあるよ。

低値の意味も検査方法や基準範囲、これまでの病気や手術によって変わるんだ。

基準範囲を少し外れただけで、膵臓の働きが悪いと決めつけることはできないよ。

検査結果は数値だけで判断しない

アミラーゼは原因を探る手がかりになるけど、数値だけで病気を診断する検査ではないんだ。

検査結果を読むときは、次の情報を組み合わせて判断していくよ。

  • 腹痛、背中の痛み、吐き気、発熱、唾液腺の腫れなどの症状
  • リパーゼ、炎症反応、腎機能などの血液・尿検査
  • 超音波検査やCTなどの画像検査
  • 飲酒、服薬、持病、手術歴などの情報

基準範囲は測定法や医療機関によって違うことがあるから、手元の検査票に書かれた範囲を確認してね。

強いみぞおちの痛みや背中の痛み、繰り返す嘔吐などがある場合は、数値を自己判断せず早めに医療機関へ相談してね。

まとめ

今回は、アミラーゼとP型・S型の違いについてまとめてきたよ。

・アミラーゼはでんぷんなどの糖質を分解する消化酵素

・Pアミラーゼは主に膵臓、Sアミラーゼは主に唾液腺で作られる

・総アミラーゼだけでは、どちらの由来が増えたか分かりにくい

・アイソザイムはP型とS型を分け、原因を絞る手がかりになる

・高値や低値だけでは病気を断定できず、症状やほかの検査と合わせて判断する

アミラーゼというひとつの数字の中にも、膵臓由来と唾液腺由来の成分が含まれているんだ。

だから異常値を見つけても、すぐ病名に結びつけず、「どの型が変化したのか」「症状やほかの検査はどうか」と順番に考えることが大切だよ。

気になる結果があるときは、検査票を持って医師に相談してね。

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