【まずは知る】脂肪肝のまとめ!沈黙の臓器のリスクをやさしく解説

さ行
ぴぃすけ
ぴぃすけ

こんにちは!
臨床検査技師のぴぃすけだよ。

今日は脂肪肝について解説していくよ。

脂肪肝って最初は自覚症状がほとんどないから、気づかないうちに進んでしまうこともある病気なんだ。

そんな脂肪肝について

  • 脂肪肝ってどんな病気?
  • なぜ起こるのか
  • 放っておいたときのリスク、
  • 検査の方法

こういった部分を詳しく解説していくよ。

それじゃあまず、脂肪肝ってどんな病気なのかから見ていこう。

脂肪肝ってどんな病気?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

脂肪肝って、どういうイメージ?

お姉さん
お姉さん

肝臓に脂肪がついている感じ?

そうだよね。

脂肪肝っていうのは、肝臓に余分な脂肪がたまってしまう状態のこと。

この脂肪肝って

ってイメージがある人もいると思うんだ。

でも実は、あまりお酒を飲まない人でも起こるんだ。

もうちょっと詳しく解説していくよ。

肝臓に脂肪がたまる仕組み

肝臓は体の中で栄養を処理したり、エネルギーを貯めたりする大事な臓器だよ。

だけど食べすぎや運動不足が続くと、摂取したエネルギーが消費しきれない。

そのエネルギーを貯蔵するのも肝臓の働きの1つなんだ。

お姉さん
お姉さん

あれ?でもエネルギーって糖じゃないの?

ぴぃすけ
ぴぃすけ

余分な糖質は肝臓で中性脂肪に変換されて蓄えられるんだ。

だから過剰な栄養は、肝臓にたまってしまうってことだね。

そうやって脂肪が肝臓の細胞の30%以上たまると「脂肪肝」って呼ばれるんだよ。

お酒を飲まない人でもなる

最初にも話したように「脂肪肝ってお酒をたくさん飲む人の病気でしょ?」って思う人も多いよね。

でも実はそうでもないんだ。

お酒が原因の場合は「アルコール性脂肪肝」

それ以外は「非アルコール性脂肪肝(NAFLD)」

こうやって呼ばれているよ。

特に最近は、食生活の乱れや肥満が関係して、非アルコール性の脂肪肝が増えてきているんだ。

ちなみにアルコール性の場合は、血液検査のγGTPの結果も高くなったりするね。

肝臓の細胞の30%以上に脂肪がたまっている状態。

お酒が遠因のアルコール性とそれ以外の非アルコール性に分けられる。

なぜ脂肪肝になるの?原因と生活習慣

脂肪肝になる一番の理由は、生活習慣だね。

肝臓がエネルギーを貯蔵するというのは、本来の備わっている機能なんだ。

だから脂肪があること自体が悪いわけじゃない。

でも体に入ってきたエネルギーが使いきれないと、余った分が脂肪として肝臓にたまり過ぎてしまうってことだね。

肥満や生活習慣病との関係

脂肪肝は肥満や糖尿病、高血圧とも深い関係があるんだ。

これらは「メタボリックシンドローム」と呼ばれていて、同時に進行しやすいんだ。

脂肪肝があると、他の病気のリスクも高まるってことだね。

アルコールの影響

肝臓はアルコールの影響を受けやすい臓器でもあるよ。

というのも、肝臓の働きの1つに解毒作用と言ってアルコールなどを無害なものにする機能があるんだ。

だからお酒の飲みすぎは肝臓に負担をかけて、アルコール性の脂肪肝を引き起こすんだ。

少しずつの積み重ねでも長いあいだ続くと危ない。

だからこの『アルコール』も脂肪肝の原因になるってことだね。

放っておくとどうなる?脂肪肝のリスク

次は脂肪肝のリスクの話をしていくよ。

脂肪肝と診断がついたとしても、最初のうちは症状がほとんどないんだよ。

だけどほっておくと…

  • 脂肪肝炎
  • 肝硬変
  • 肝がん

こういった病気につながってしまうんだ。

お姉さん
お姉さん

怖い病気ばかりだね…

ぴぃすけ
ぴぃすけ

だから症状がなくても、生活習慣を見直して改善するのが大切だね。

「ただの脂肪でしょ」と軽く考えないでね。

少し病気についても、解説しておくよ。

脂肪肝炎

脂肪肝炎は脂肪がたまった状態が続く。

そうすると肝臓は頑張ってエネルギーを使おうとするよね。

その時に肝臓がダメージを受けると言われているんだ。

ダメージを受けるということは、炎症が起きているということ。

だから結果として「脂肪肝炎」になるといわれているよ。

さらにこうやって炎症が起こってしまうと肝細胞が壊れて、ダメージが進んでいく…。

肝硬変や肝がんのリスク

そうやって脂肪肝炎が長いあいだ続くと、肝硬変という状態になってしまうんだ。

肝臓の組織がどんどん硬くなって「肝硬変」に進んでしまうんだ。

ちなみにこれを『線維化』っていうよ。

さらに「肝がん」の原因にもなるといわれているね。

脂肪肝になってから数年から10年くらい放っておくと、脂肪肝炎や肝硬変になると言われている。

肝臓って沈黙の臓器と呼ばれるくらい症状が出にくいんだ。

だから症状が出るころには病気が進んでいることが多いから、早めに気づくのが大事なんだ。

脂肪肝を調べる検査方法

脂肪肝は自覚症状がほとんどないから、検査で早めに気づくことが大事なんだよ。

検査の方法としては、血液検査やエコー検査で、ある程度の判断ができるんだ。

血液検査で分かること

血液検査では、ASTやALTっていう肝臓の酵素の数値をチェックしたりするね。

これが高いと肝臓に負担がかかっているサインなんだ。

他にもアルコール性の場合には、γ-GTP。

他にも脂肪肝は脂肪の数値である中性脂肪(TG)の数値も手がかりになるんだ。

エコー検査で分かること

こうやって血液検査で異常があった場合には、詳しく見るためにエコー検査をしたりするよ。

お腹に超音波を当てる腹部エコー検査というものだね。

これを行うことで肝臓に脂肪がどれくらいたまっているかが分かるんだ。

エコー上では脂肪が多いと白っぽく見える。

具体的には肝臓と腎臓の色を比較して肝臓の方が白くなっていると脂肪肝と判断するよ。

ちなみにこれは肝腎コントラストとか言うんだ。

さらに詳しく調べるとき

より詳しく診たいときや、他の状態も総合して見たいときにはCTやMRIなんかでも見るね。

脂肪の量や肝臓の状態をより正確に確認することができるよ。

予防と改善のポイント

最後は予防と改善の話だね。

これは原因のところでも話したけど…

これが本当に重要になるよ。

というのも、肝臓って人間の臓器の中で唯一再生可能な臓器なんだ。

だから脂肪肝となってしまっても、適切な生活をしていれば改善に向かうんだよ。

だからこそ…

  • 食事の工夫
  • 運動でエネルギーの消費
  • お酒との付き合い方

こういった生活習慣が大切ってことだね。

健康診断で早めにチェック

あとは定期的な健康診断だね。

脂肪肝は自覚症状が出にくい。

だから健康診断で血液検査やエコーを受けて早めに気づくことが大切なんだよ。

早めに分かれば改善もちゃんと間に合うんだ。

まとめ

今回は脂肪肝についてまとめたよ。

・肝臓の細胞の30%以上に脂肪がたまっている状態

・ただし肝臓はもともと脂肪を蓄える働きがある

・アルコール性と非アルコール性に分けられる

・放っておくと脂肪肝炎、肝硬変、肝がんに移行するリスクがある

・検査方法は血液検査やエコー検査で分かる

・エコー検査の場合は肝腎コントラストが判断の1つ

・肝臓は再生可能だから早期発見と生活習慣の見直しが大切

こういった内容だったね。

脂肪肝は身近だけど放っておくと怖い病気だね。

最初は症状がなくても、進めば肝硬変につながることもあるんだ。

でも食事や運動の工夫、そして健康診断での早期チェックで十分に予防や改善ができるんだよ。

だから「自分は大丈夫」と思わずに、ちょっとした生活習慣の見直しから始めてみてね。


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